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マザコン女|特徴は?娘がマザコンになる原因や治し方、心理状態を解説

監修者:弁護士法人あおい法律事務所

代表弁護士 雫田雄太

略歴:慶應義塾大学法科大学院修了。司法修習終了。大手法律事務所執行役員弁護士歴任。
3,000件を超える家庭の法律問題を解決した実績から、家庭の法律問題に特化した法律事務所である弁護士法人あおい法律事務所を開設。静岡県弁護士会所属。

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「マザコン」という言葉は、一般的に母親に依存する男性を指して使われることが多いですが、母親との距離が近すぎることで自立が難しくなっている女性も少なくありません。一見すると友達のように仲の良い母娘なのですが、恋人や配偶者との関係に悪影響を及ぼすほど母親と過度に親密なケースもあり、「妻がマザコンで困っている」「妻が実母を優先しすぎて夫婦である意味がわからず、離婚を考えている」という悩みも見受けることがあります。

そこで本記事では、こうした「マザコン女」と呼ばれる女性について、マザコンになった原因や心理状態などを解説していきたいと思います。マザコン女性に見られる特徴をおさえておき、もし恋人や配偶者の言動にマザコン女性かもしれないと感じたら、どのように対応すれば良いのかについても確認しておきましょう。

目次

マザコン女

それでは、「マザコン女」と呼ばれる女性について、その原因や心理状態を見ていきましょう。

マザコンとは

「マザコン」は「マザー・コンプレックス」の略で、母親に対して過度に愛着を抱いたり、依存したりする状態を指す日本特有の俗語です。精神的に自立できていない様子を含意する場合が多く、否定的な意味合いで使われることが一般的です。

日本ではテレビドラマや漫画といったメディアを中心に「マザコン」という言葉が広く一般的に知られるようになりました。特に、1990年代に放送されたテレビドラマの男性主人公がマザコンであったため、マザコンというと「母親離れできない気味の悪い男性」のイメージが定着したようです。

ですが、母親に依存するのは何も男性だけに限られた話ではありません。男性のマザコンに比べて注目されることは少ないですが、実際にはマザコン女性も少なくないのです。

マザコン女性とは、母親との精神的な距離が非常に近く、自立した判断や行動が難しくなっている女性を指します。単に仲が良いというレベルを超えて、自分の意思決定や対人関係に母親の存在が大きく影響している状態です。

なぜマザコン女が問題になるかというと、母親との関係が強すぎて、自分の判断や感情よりも母親の意見を優先してしまうところです。恋愛や結婚の場面では、何かあるたびに母親に相談したり、そもそも結婚相手を選ぶ際に、母親の好みに合わせて選んだりすることもあるようです。

本人は悪気がなくても、相手にとっては「いつも母親が一番」の状態が続くため、恋人や夫婦としての信頼関係が築きにくく、ストレスやすれ違いの原因になってしまいます。

娘がマザコンになる原因

さて、娘がマザコンになる原因としては、主に次の7つの原因が考えられます。

  • 母娘が共依存関係にある
  • 家庭環境
  • 母親側の心理的要因
  • 娘自身の心理的要因
  • 発達段階における心理的自立の失敗
  • 母親以外の対人関係での失敗経験
  • 母親の価値観を「社会常識」として刷り込まれた

具体的にどういったことなのか、以下で確認していきましょう。

(1)母娘が共依存関係にある

女性がマザコンになってしまう主な原因のひとつが、母娘が共依存関係にあることです。

一見すると支え合いのように見えることもありますが、両者が自立できないまま相手に依存し続けている点で、本質的に異なります。支え合いは、お互いが自立した上で必要なときに手を差し伸べ合う関係です。一方、共依存は「相手なしでは安心できない」「相手に必要とされないと自分の意味がない」といった不安定な心理を土台にしているため、一時的に母娘の関係性が悪化した場合でも、自分には相手がいなければダメだと不安になり、より深く依存してしまうことも少なくありません。

母娘間における共依存では、母親が娘の生活や判断に過剰に干渉し、娘の側もそれに従うことで安心感を得るというパターンが典型です。こうした関係が続くと、娘は自分の考えや意思を持つことに不安を感じるようになり、他者との人間関係においても自律的に振る舞うことが難しくなってしまうのです。

表面上は「仲が良い親子」に見えることもありますが、実際には娘の心理的な自立が阻害され、恋愛や結婚などにおいて深刻な支障をきたす可能性が生じます。

(2)家庭環境

女性がマザコンになる背景には、育った家庭の構造や雰囲気が大きく関わっていることがあります。たとえば、父親が家庭内に不在がちだったり、夫婦関係が冷え切っていて母親が孤立していたりするような場合、娘が無意識のうちに母親の精神的な支えやパートナーのような役割を担うようになることがあります。このような家庭では、母と娘の関係が過度に密接になり、共依存的な傾向が生まれやすくなってしまうのです。

また、家庭内で母親の発言力が極端に強く、父親や他の家族の意見が軽視されるような環境では、娘が母親の価値観に従うことが当然となり、自分の考えを持つ機会が少なくなります。自立的な思考や判断が育ちにくくなるため、成長してからも母親の意見を基準に行動することになるのです。

こうした家庭環境で育った娘は、母親とのつながりが安心の拠り所として深く根づきやすく、本人も意識しないうちにマザコンとなる可能性があります。

(3)母親側の心理的要因

娘がマザコンになる背景には、母親自身の心理状態や性格傾向が影響していることもあります。たとえば、自分に自信がなく孤独感を抱えている母親の場合、娘との関係に過度な意味や価値を見出すことで、自分の存在意義や役割を確認しようとすることがあります。娘が自分を頼りにしてくれることを通じて「私は必要とされている」「私は良い母親でいられる」と感じ、それが母親自身の安心感や自己肯定感につながっているのです。

また、母親が自分の人生で満たされなかった願望や理想を娘に投影しようとするケースも少なくありません。たとえば、自分が経験できなかった進学、職業、恋愛などを娘に託し、その選択に強く口を出すことで、娘の人生を自分の人生の延長として扱ってしまうのです。

このように、母親自身の不安定さや未解決の感情が娘との関係に影響を及ぼすと、母娘の心理的距離が必要以上に近づき、依存的な関係が形成されやすくなります。

(4)娘自身の心理的要因

母親自身の心理的要因だけでなく、娘本人の心理的な傾向も、娘がマザコンとなる原因になっているケースもあります。

自尊心が低く、自分で判断したり責任を取ったりすることに不安を感じやすい人は、安心できる相手に依存しやすくなります。娘にとってその対象が母親であれば、母親の意見や判断に頼ることが日常的な習慣となり、精神的に自立する機会を失いやすくなってしまうのです。

過去の人間関係で傷ついた経験がある場合、他人と関わることに不安を感じやすくなり、結果的に母親との関係に強く依存するようになることがあります。母親との関係を優先することで安心感を得ようとする行動が、結果としてマザコン傾向を強めてしまいます。

(5)発達段階における心理的自立の失敗

子どもは成長するにつれ、親から精神的に距離を取り、自分の価値観や判断基準を築いていくようになります。親との関係に一定の距離を保ちながら、自立した個人として社会と関わる力を身につけていくのです。

この発達段階で心理的な自立がうまく進まないと、判断力が育たず、大人になっても母親の影響から抜け出せなくなってしまいます。

こうした未成熟な状態が続くと、表面的には大人として生活を送っていても、内面では母親に依存し続けることになり、恋愛や結婚といった場面で支障をきたす原因となることがあります。

(6)母親以外の対人関係での失敗経験

マザコン傾向のある女性には、母親以外の人間関係でうまくいかなかった経験があることが少なくありません。

たとえば、学校でいじめに遭ったり、友人との関係がうまく築けなかったりと、母親以外との対人関係で深く傷つくようなことがあると、人との信頼関係を築くこと自体が難しくなってしまうことがあります。

その結果、母親が唯一心を許せる相手となり、精神的なよりどころとしての存在感が強まり、自立や他者との関係構築が後回しになってしまうのです。

(7)母親の価値観を「社会常識」として刷り込まれた

母親の価値観が、あたかも社会全体の常識や正解であるかのように刷り込まれて育つと、娘は母親の考え方に強く縛られたまま成長してしまうことがあります。本人にとっては、それが単なる家庭内の意見ではなく、「世の中でもそうすべきだ」と思い込んでいる状態になっているため、母親の影響から離れることが難しいのです。

進路や人間関係などに関して母親が強いこだわりを持っており、娘に対してもそれを強制するような環境で育つと、娘は自分の意思や判断を持つことに不安を感じるようになり、何を決めるにも母親の考えを基準にするようになります。

マザコン女性の心理状態

マザコン傾向の見られる女性の心理状態はどういったものなのでしょうか。この点、「母親のことが好き」という単純な感情だけではなく、下記のような不安や恐怖感といった複雑な感情が、複合的に絡み合っていると考えられます。

 

マザコンの心理状況

 

上記のような家庭環境や成長過程での影響でマザコンとなった女性は、自分に自信がないため、自分だけで物事を判断することに強い不安や恐怖感を抱きがちです。そして、自信の持てない自分が決めた生き方ではなく、母親の望む通りの生き方を選択することで、安心感を得られるのです。

マザコンであることを自覚している女性の中には、「自分の人生をこのまま母親に委ねていいのだろうか」といった迷いや葛藤を抱えている人もいます。母親から離れたいという気持ちがあっても、「母親を一人にするのは悪いことだ」「母親を悲しませてはいけない」といった罪悪感が先立ち、思うように行動に移せません。母親への愛情と反発が入り混じり、自立したい気持ちと依存したい気持ちの板挟みになって苦しんでいることもあるのです。

こうした心理状態にある女性は、母親以外の人との関係に対しても不安を感じやすく、親しい関係を築くことに抵抗を覚えることがあります。母親だけが安心できる存在になっているため、恋人や友人と深く関わる場面では、つい距離を取ってしまい、人間関係がうまくいかなくなることも少なくありません。周囲からの理解や支えを受け取りにくい状態になり、ますます母親への依存が強まってしまうという悪循環に陥ることがあります。

また、自分の考えや感情と母親の考えが混ざり合ってしまい、どこまでが自分自身の気持ちなのか分からなくなってしまうケースもあります。気づかないうちに母親の価値観をそのまま取り入れていて、自分の本心が見えなくなっているのです。何を選ぶにも「母親ならどうするか」を基準にしてしまい、意識しないまま母親の生き方をなぞるような日々を送ってしまいます。

このような状態が続くと、母親から心理的に距離を取ることが難しくなり、「このままでいた方が安心だ」と感じるようになります。変化や新しい挑戦に対して強い不安を抱くようになり、自立のタイミングを見失ってしまうのです。結果として、母親を中心とした生き方から抜け出せなくなり、マザコン傾向がより強くなってしまうことがあるのです。

マザコン女性の特徴

①母親と頻繁に連絡を取っている

何かあるたびに母親に電話やLINEをして報告する、という関係が当たり前になっている女性もいます。話す内容は日常の些細なことから相談ごとまでさまざまで、特に用がなくても母親と連絡を取りがちです。

マザコンの女性の場合、友人と出かけているときであっても、母親からの連絡が入ればその場で返信しようとしたり、返事のいらない内容の連絡であってもすぐに返事を入れたりしようとします。

また、友人や配偶者からの連絡には自分の都合の良いタイミングで応答する一方、母親からの通知だけは必ず確認し、後回しにできないという傾向も見られます。

結果として、生活のペースが母親の都合に引っ張られることになり、配偶者や子どもを巻き込むことにもなりかねないのです。

②母親なしに意思決定ができない

マザコンの女性には、自分ひとりで物事を決めることに不安を抱いている人が多く見られます。進学や就職といった大きな選択だけでなく、日常の些細なことでも「母親に聞かないと決められない」という状態になっているのが特徴です。

どちらの服を買うか、何を食べるかといった場面でも、まず母親の意見を求め、言われた通りに行動するのが習慣になっていることもあります。母親の意見を聞いた上で自分なりに考えるのではなく、母親がどう言ったかがそのまま判断基準になっているのです。

本人にとっては自然なことでも、恋人や配偶者からすると、「自分の意思で決めないのか」「なんでも母親に確認するのはおかしい」と感じ、不満や摩擦の原因になってしまうことがあります。

③何事においても母親を最優先にする

マザコンの女性は、予定や行動を決めるときに母親の都合を最優先にすることが多く、それ以外の人との関係が後回しにされてしまいます。恋人との約束があっても、母親との買い物や食事の予定を理由に変更したり、家族でのイベントよりも母親の都合を優先したりしてしまうのです。

周囲からは「自分は後回しにされている」「いつも母親を優先していて、こちらには配慮してくれない」と思われてしまい、恋人や配偶者、友人など、母親以外の人との関係性が悪化してしまうことも少なくありません。

④精神的に母親に依存している

マザコンの女性は母親と一定の距離を保つことができず、精神的に母親の存在に強く依存している傾向も見られます。

悩みごとがあれば必ず母親に相談し、母親の反応や機嫌を気にしながら行動するのが日常になっています。

自分の希望や判断よりも母親の意見を優先し、無意識のうちに母親の期待に沿った行動をとることが習慣になってしまっているのです。

その影響で、母親が近くにいないだけで不安になり、精神的安定のためには母親の存在が欠かせない状態になります。

⑤母親に認められないと自信を失う

マザコンの女性は自己肯定感が低いため、何事においても母親に認められる・同意を得ることを望む傾向があります。母親に褒められなかった、期待に応えられなかったと感じると、自分の存在価値まで揺らいでしまうこともあるようです。

日常の行動や判断に対しても「母親はどう思うか」が常に気になり、母親の反応ひとつで気分が大きく左右されるようになります。たとえ周囲から評価されていても、母親が納得していないと本人は満足できず、自信を持てなくなってしまいます。

⑥日常生活のほとんどを母親に任せている

マザコンの女性の中には、生活の基本的な部分を母親に依存している人もいます。家事や料理、洗濯といった日常的なことを自分でこなす習慣がなく、家庭内の役割を母親に任せきりにしている状態です。

経済面でも、金銭管理をすべて母親に任せていたり、社会人になっても生活費を親に頼り続けていたりと、自立に必要な力を身につける機会を失ってしまっているのです。

結婚や一人暮らしを考える段階になっても生活力が乏しく、配偶者やパートナーに大きな負担をかけてしまうことにもつながります。

中には結婚後も食事を母親に作ってもらい届けてもらう、そのために実家の近くに新居を構える、といった女性もいるようで、生活のあらゆる場面で母親の手を借りることが当たり前になっており、配偶者に指摘されるまで本人にも自覚がないことが少なくありません。

⑦会話の中に母親の話がよく出てくる

マザコンの女性は、人との会話の中に無意識に母親の話題を差し挟むことがよくあります。

友人たちと旅行の計画を立てているのに、「母の若い頃の旅行の話が面白くて」などと旅行先とは関係ない母親の話題を出したり、夫が仕事の悩みを真剣に話している最中に、「そういえば私のお母さんは、昔パート先で人間関係がうまくいかなくて、すごく悩んでいたんだよね」と、話の流れとは関係のない母親のエピソードを話し始めたりすることがあります。

これが話題に関係のある話であれば、話し相手としてもそのまま会話を続けられるでしょう。ですが、関係のないタイミングで突然母親の話を差し込まれると、話の腰を折られたように感じてしまいます。内容がずれているだけでなく、会話の流れや空気が遮られたような印象を与えてしまうのです。

こうしたやりとりが何度も繰り返されると、「また母親の話か」と感じさせてしまい、会話そのものがストレスになってしまうこともあります。

⑧母親の価値観を他人に押しつける

マザコンの女性は、母親の考えや価値観を絶対的なものとして受け入れているため、それを他人にも当たり前のように押しつけてしまうことがあります。自分自身の考えというより、「母がそう言っていたから」「母のやり方が正しいと思うから」といった理由で話を進めてしまうのです。

恋人が選んだ服や食事、生活習慣に対して「うちの母ならそんなの着ない(食べない、やらない)」と否定したり、結婚後の家事や育児の分担についても「母はこうしていたからそうあるべき」と、ろくに相手と話し合いもせず、相手の考えを否定したりしてしまうことがあります。

結婚とは配偶者と価値観をすり合わせていくものですが、母親を基準にした価値観を押しつけていては、夫婦関係がこじれてしまうのも無理はありません。

マザコンの治し方はある?

ここまで見てきたように、マザコンの女性にはさまざまな特徴があり、日常生活や人間関係、特に夫婦関係において深刻な影響を及ぼすこともあります。

ですが、自分の妻がマザコンだからといって、すぐに離婚を考えるのは早計です。本人がマザコンであることを自覚し、意識して現状と向き合い、改善していくことは十分に可能です。

まず大切なのは、「母親に頼ることが当たり前になっていた」ことに自覚を持ってもらうことです。精神的・生活的に依存していた部分を見直し、「本来は自分で選び、判断するべき場面で、母親を代わりに立ててしまっていなかったか」を振り返り、今後何かと選択をする際に「自分で決める」ことを意識することが重要です。

そのためにも、夫の関わり方は非常に重要です。

本人に変わってほしいと願うなら、頭ごなしに否定したり、「またお母さんの話か」と責めたりするのではなく、日常生活における些細な判断が求められる状況に際して、「君自身はどう思っている?」「どうしたいと思ったの?」と問いかけてみましょう。

最初はうまく答えられないかもしれませんが、こうしたやり取りを繰り返すことで、少しずつ母親ではなく自分自身の意思を意識できるようになっていきます。

また、本人が自分で判断して行動できたときには、その結果がどうであれ「自分で決めたこと」に対して肯定的な声をかけることが大切です。「助かったよ」「君がそう決めたおかげでスムーズだったね」などと伝えることで、自分で考えて動くことへの自信が少しずつ育っていきます。

そして、母親にばかり向いていた意識を、いま目の前にある家庭に向けられるように意識させるのもポイントです。まずは夫婦や家族で過ごす時間を少しずつ増やしていきましょう。母親との関わりが極端に多い場合には、「先月は週末全部お義母さんと過ごしていたから、今月は家族の時間も増やそうよ」といったように、直接的に否定せず、今の家族を大切にする提案として伝えることが大切です。

母親との付き合い方をいきなり変えさせようとするのではなく、「今の家庭を第一に考えるきっかけ」を増やすように働きかけていくことで、本人の意識も少しずつ変わっていきます。

夫婦だけで改善していくのが難しい場合は、カウンセリングなども検討してみましょう。

自分ではどうしても判断の癖や感情の整理が難しいと感じる場合には、本人がまずカウンセリングを受けることが有効です。母親との関係性を客観的に捉え直し、自立に向けて少しずつ考え方や行動を変えていくサポートが受けられます。

また、マザコンによって夫婦関係にすれ違いや不満が生じている場合には、夫婦で受けるカウンセリング(夫婦カウンセリング)も一つの選択肢です。配偶者側がどのように感じているのか、どんな関係を築きたいのかを整理しながら、第三者の専門的な視点を交えて話し合うことで、互いの理解が深まり、関係を修復していくきっかけにもなるでしょう。

 

妻がマザコンかも?と思った時の向き合い方

 

マザコン女に関するQ&A

Q1.女性もマザコンになるの?

A:はい、なります。マザコンという言葉は男性に使われる印象が強いですが、母親に対する依存傾向は女性にも見られます。精神的な支えとして母親に強く依存していたり、生活の中で判断や行動の基準が母親になっていたりする場合は、女性でもマザコンと呼ばれる状態にあるといえるでしょう。

Q2.女性がマザコンになる原因は?

A:家庭環境や育った親子関係が深く関係しています。母親との距離が近すぎる状態が長く続いたり、母親以外の人間関係で傷ついた経験があったりすると、精神的な自立が難しくなり、母親への依存が強まっていくことがあります。

Q3.マザコン女性に一般的に見られる特徴は何ですか?

A:母親と頻繁に連絡を取りたがったり、何をするにも母親の意見を聞こうとしたりする傾向があります。母親の話を会話にたびたび持ち出す、母親の価値観を他人に押しつける、生活全般を母親に頼るといった特徴も見られます。

まとめ

この記事では、女性のマザコン問題について、その原因や特徴を弁護士が解説させていただきました。

母親との距離感に悩む女性本人だけでなく、その影響を受ける配偶者や家族にとっても、マザコンは身近で深刻な問題となり得ます。

一見、仲の良い親子関係に見えても、その裏に精神的な依存や自立の困難が隠れていることがあります。問題を放置したままでは、夫婦関係や家庭生活に支障をきたす可能性もあるため、早めに現状を見つめ直すことが大切です。

ご本人が自覚を持って改善に取り組むことはもちろん、周囲の理解とサポートも重要な鍵となります。状況によっては、カウンセリングなどの第三者のサポートを受けることも検討してみてください。

そして、マザコンを理由に離婚を考えた場合は、まずは法律の専門家である弁護士にご相談いただくことをおすすめいたします。弁護士法人あおい法律事務所では、初回無料で弁護士による法律相談を行っております。Web予約フォームやお電話にて、ぜひお気軽にお問合せいただければと思います。

この記事を書いた人

雫田 雄太

弁護士法人あおい法律事務所 代表弁護士

略歴:慶應義塾大学法科大学院修了。司法修習終了。大手法律事務所執行役員弁護士歴任。3,000件を超える家庭の法律問題を解決した実績から、家庭の法律問題に特化した法律事務所である弁護士法人あおい法律事務所を開設。静岡県弁護士会所属。

 

家庭の法律問題は、なかなか人には相談できずに、気付くと一人で抱え込んでしまうものです。当事務所は、家庭の法律問題に特化した事務所であり、高い専門的知見を活かしながら、皆様のお悩みに寄り添い、お悩みの解決をお手伝いできます。ぜひ、お一人でお悩みになる前に、当事務所へご相談ください。必ずお力になります。

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