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iPhoneで浮気見つける方法|携帯チェック、どこを見る?「iPhoneを探す」は見てるのがバレる?

監修者:弁護士法人あおい法律事務所

代表弁護士 雫田雄太

略歴:慶應義塾大学法科大学院修了。司法修習終了。大手法律事務所執行役員弁護士歴任。
3,000件を超える家庭の法律問題を解決した実績から、家庭の法律問題に特化した法律事務所である弁護士法人あおい法律事務所を開設。静岡県弁護士会所属。

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配偶者の行動に「なんだか怪しい」と感じたとき、iPhoneを見たくなったという人や、実際に見たという人は少なくありません。

iPhoneやスマホといった携帯電話には、通話履歴やメッセージのやり取り、位置情報、アプリの利用履歴など、その持ち主の日常生活の様子を垣間見ることができる、さまざまな情報が記録されています。

ですが、現代社会ではどこへ行くにも何をするにも、肌身離さずスマホを持っているという人が多いため、持ち主にバレないようにスマホをチェックするのは簡単ではありません。また、配偶者の同意なくスマホを勝手に見る行為は、プライバシーの侵害として法的問題になる可能性もあるため、配偶者の携帯電話をチェックする際には十分に気を付ける必要があります。

さて、この記事では、iPhoneで浮気を見つけるための具体的なチェックポイントについて、弁護士が解説させていただきます。行動履歴や「iphoneを探す」機能による確認方法について見ていくとともに、スマホを見たことが相手にバレるリスクはあるのか、位置情報の確認はできるのかなど、注意点についても詳しくご説明いたします。

iPhoneで浮気見つける方法

配偶者が浮気をしているかもしれないと思ったら、真っ先に何をするでしょうか。本人に問い詰めても、逆ギレされてしまったり、証拠を隠滅されてしまったりする恐れがありますから、まずは本当に浮気をしているのか、水面下で調べ始めるのが一般的です。このとき、多くの人にとって有益な手がかりとなるのが、iPhoneなどのスマートフォン(スマホ)です。

たとえば、夜中にLINEの通知音が鳴ってもすぐには開かず、スマホを伏せて机に置いたままにしていたり、外出中、トイレに行くときまでスマホを手放さなかったり。浮気によって日々の行動パターンが変化すると、スマホの扱い方にも変化が見られるようになることが少なくありません。

実際、スマホには浮気を疑う手がかりが数多く詰まっています。メッセージアプリでのやり取り、通話履歴、写真や動画、地図アプリの検索履歴、出会い系アプリなど、浮気の痕跡がはっきり記録されている上に、スマホ1台から得られる情報量も多いため、浮気を確認するための手段として非常に有効なのです。

それでは、iPhoneをメインに、スマホで浮気をチェックする際にどういった方法があるのかについて、詳しく見ていきましょう。

携帯チェックはどこを見る?

さて、浮気を確認したい時に、iPhoneやスマホの何をチェックしたら良いのでしょうか。

本記事でご紹介する主な方法は、以下の4つとなります。

 

携帯チェックはどこを見る?

 

(1)「iPhoneを探す」機能でチェックする

「iPhoneを探す」は、Appleが提供する公式の位置情報サービスです。元々は、iPhoneを紛失・盗難した際に、その所在を特定する目的で実装された機能です。同一のApple IDでログインされている端末間や、「ファミリー共有」の設定を通じて、家族など特定の相手と位置情報を共有できる仕組みになっています。

 

「iPhoneを探す」を利用するには、まず端末側で事前の設定が必要です。iPhoneの「設定」アプリを開き、画面上部に表示されている持ち主の名前をタップすると、Apple IDの管理画面が表示されます。そこにある「探す」という項目を選び、「iPhoneを探す」をオンにします。あわせて「最後の位置情報を送信」も有効にしておくと、バッテリー切れや電源オフの際でも、最後に確認された場所の情報が残るようになります。

実際に配偶者の端末の場所を自分のスマホで確認したいときには、「探す」アプリを開きます。アプリ内の「デバイス」タブを選ぶと、持ち主のApple IDに紐づいている端末の一覧が表示されます。その中から確認したいiPhoneを選ぶと、現在地が地図上に表示されます。

また、パソコンなど他の端末から確認したい場合は、ブラウザで「iCloud.com」にアクセスし、Apple IDでサインインします。そこから「iPhoneを探す」を選べば、同様に地図上で位置情報を確認することが可能です。

このように、「iPhoneを探す」はあらかじめ設定を有効にしておくことで、アプリやWebサイトから持ち主の端末の位置を把握できる仕組みとなっています。

 

ただし、注意しなければならないのは、「iPhoneを探す」は本人の同意なく使用した場合、プライバシーの侵害にあたるおそれがあるという点です。たとえ夫婦であっても、相手のApple IDとパスワードを無断で使用して位置情報を調べる行為は、不正アクセス禁止法などの違反に問われる可能性もあります。

「iPhoneを探す」は非常に強力な機能ではありますが、扱い方を誤れば法的なトラブルに発展するリスクもあるため、自分でチェックを行う前に、弁護士にご相談いただくことがおすすめです。

(2)スマホの行動履歴をチェックする

スマートフォンには、日々の行動が自動的に記録されているケースが多くあります。特にiPhoneやAndroidの標準機能として提供されている「位置情報サービス」や「タイムライン」機能を通じて、持ち主がどこに行き、どれくらいの時間そこに滞在したのかという履歴が保存されていることがあります。

 

iPhoneの場合は、「設定」アプリから「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」→「システムサービス」→「利用頻度の高い場所(Significant Locations)」という順に進むことで、過去に訪れた場所やその滞在時間を確認できます。たとえば、ある特定の場所に定期的に長時間滞在している履歴があれば、それが浮気相手の自宅や職場である可能性も否定できません。

 

Android端末では、Googleアカウントに紐づけられた「ロケーション履歴」機能を活用することで、Googleマップの「タイムライン」から過去の移動経路や滞在場所を確認できます。移動手段(徒歩・車など)まで自動的に分類されている場合もあり、行動パターンをより詳細に把握することが可能です。

 

こうした行動履歴と、配偶者の説明や実際の行動とを照らし合わせることで、矛盾や不自然な点を発見することができるのです。

 

なお、行動履歴はあくまで、配偶者が「いつ、どこに、どれくらいの時間いたのか」という記録なので、「誰かが一緒にいたのか」については記録が残りません。そのため、皇后履歴の記録を保存しても、それ単体では浮気の証拠としては使えないため、注意が必要です。

(3)スマホアプリでチェックする

iPhoneなどのスマホでは、位置情報の追跡や通話・メッセージの履歴確認などを目的とした「浮気防止アプリ」や「見守りアプリ」といった、さまざまなスマホ向けアプリが提供されています。元々は、子どもの見守りや高齢者の安否確認、企業による端末管理などを目的として設計されたアプリが多いですが、こうしたアプリをうまく活用することで、配偶者の行動や連絡内容の一部を把握することができる場合があります。

 

たとえば、位置情報をリアルタイムで取得できるアプリを使えば、配偶者の現在地や移動履歴を地図上で確認することが可能です。アプリの中には、通話履歴やSMSの送受信記録、特定アプリの利用状況まで取得できるものもあり、行動パターンの分析や不審な連絡先の把握に役立つケースもあります。また、スマートフォン内で目立たないように動作する「ステルスモード」を備えているアプリも存在します。

 

ただし、使用にあたっては配偶者の同意があるかどうかが重要です。

無断でアプリをインストールし、配偶者の行動や通信内容を監視することは、不正アクセス禁止法やプライバシー権の侵害に該当するおそれがあり、重大な法的リスクを伴います。たとえ夫婦間であっても、相手のスマートフォンに無許可でアクセスすることは、原則として認められていませんので、慎重に検討するようにしてください。

(4)メールやSNSをチェックする

配偶者のスマホを確認する際、メールやSNSのやり取りから浮気の兆候が見つかることがあります。LINE、Instagram、Facebook、X、メールアプリなどは、広く一般的に普及しており、操作も手軽で比較的確認しやすいと言えるでしょう。

メールやSNSは、やり取りの内容そのものだけでなく、いつ、誰と通信したのかというメッセージなどの送受信記録も残るため、仮に配偶者が浮気相手に送ったメールが削除されても、送信履歴から浮気相手を推測することが可能です。

また、Instagram、FacebookやXといったSNSは、使用者本人のスマホからだけでなく、自分のスマホからも確認できる場合があります。配偶者がオープンアカウントでSNSに投稿している場合は特に、手軽にチェックすることができます。

SNSの場合は、ダイレクトメッセージの履歴はもちろんのこと、「いいね」やコメントの頻度、やり取りが続いている時間帯などから、特定の相手との距離感が見えてくることもあります。フォローやフォロワーの変化、過去の投稿内容の削除や修正といった編集履歴なども、注意して見ると重要なヒントになることがあるのです。

位置情報で浮気を調べられる?

浮気の有無を確認する手段の一つとして、位置情報の追跡があります。中でも、スマートフォンの機能による位置情報の共有とは別に、GPS発信機(追跡装置)を用いて配偶者の行動を把握するという方法です。

GPS発信機とは、衛星測位システムを利用して対象の位置情報を取得し、そのデータをインターネットや専用アプリを通じて確認できる装置です。通常はコンパクトな機器が多く、車両の外装や内部、カバンなどに取り付けられる仕様になっています。リアルタイムで現在地を把握できるタイプのほか、一定間隔で位置を記録して履歴を残すタイプもあるなど、製品によって搭載されている機能には幅があります。

浮気の確認を目的とした場合、GPS発信機を車両に取り付けて移動履歴を追跡し、「立ち寄り先」や「滞在時間」を確認するといった使い方が一般的です。

ただし、GPS発信機で取得できる情報は、あくまでも「位置」や「移動経路」「滞在の傾向」にとどまります。その場所に誰といたのか、何をしていたのかまでは分かりません。そのため、位置情報のデータ単体では浮気を直接的に証明する決定的な証拠とはならないため、他の証拠と組み合わせて総合的に状況を判断する必要があります。

位置情報を確認したら相手にバレない?

GPSを使って浮気チェックをする場合、方法によっては、配偶者に気付かれる可能性があります。

配偶者が車両の点検や、鞄の中身をチェックした際に、GPSの発信機を見つけてしまうこともありますし、機器が振動・発熱することで、何か仕掛けられているかもしれない、と気付かれてしまうこともあるでしょう。

加えて、仮に配偶者にバレなかったとしても、GPSの設置自体が違法と判断される可能性がある点は無視できません。

また、違法行為にならなかったとしても、「浮気を疑われている」と知った配偶者との信頼関係に、悪影響が及ぶ可能性も十分に考えられます。

位置情報を使って浮気の有無を調べようとする場合は、技術的な可否だけでなく、法的な適切性とリスクの大きさを正しく理解しておき、配偶者との関係性が変化してしまう可能性があることを念頭に置いておくことが大切です。

「iPhoneを探す」は通知でバレる?

ところで、本記事で「iPhoneを探す」機能による浮気チェックの方法をご説明いたしましたが、この機能を使う場合、相手に「見られていること」が通知や操作履歴によって知られてしまう可能性があるため、注意が必要です。

たとえば、iPhoneの「探す」アプリから相手の端末の現在地を確認するだけであれば、操作に対して直接的な通知が送られることは通常ありません。ただし、位置情報の共有が有効になっている場合、その設定自体は相手の端末から確認が可能です。共有相手の情報が表示されるため、意図的に確認された場合には発覚するおそれがあります。

 

また、「サウンドを再生」や「紛失モードの有効化」といった操作を行った場合は、相手の端末に通知が表示されたり、実際にアラーム音が鳴ったりするため、すぐに気付かれてしまう可能性が高くなります。操作ミスなどにより、意図せずこれらの機能を作動させてしまうこともあるため、特に注意が必要です。

加えて、Appleの仕様変更やOSアップデートによって、通知や共有設定の表示内容が変わることもあるため、過去の情報だけをもとに判断するのは危険です。常に最新の仕様を確認しておくことが推奨されます。

 

「iPhoneを探す」は通知でバレる?

 

このように、「iPhoneを探す」機能によって位置情報を確認する場合は、相手に気付かれるリスクがあることを十分に理解しておく必要があります。場合によっては配偶者との関係悪化や法的トラブルにつながる可能性もあるため、配偶者の浮気を確認したい場合は、事前に弁護士などの専門家にご相談いただくことをおすすめいたします。

iPhoneで浮気見つける方法に関するQ&A

Q1.相手のiPhoneを見ることで浮気の兆候や証拠を掴むことはできますか?

A:可能です。iPhoneの中には、位置情報の履歴、SNSやメッセージのやり取り、写真、通話履歴、アプリの使用履歴など、配偶者の行動や交友関係に関する情報が多く含まれていますので、こうした情報を確認することで、浮気の兆候が見つかることがあります。

Q2.「iPhoneを探す」機能を使って浮気の確認はできますか? 相手にバレることはありますか?

A:「iPhoneを探す」機能を利用すれば、現在地や移動履歴などから行動の整合性を確認することは可能です。ただし、相手とApple IDを共有している、またはファミリー共有設定が有効になっていることが前提となります。

確認操作自体で通知が送られることは少ないものの、設定画面などから位置情報の共有相手が判明するため、本人が気付く可能性は十分にあります。また、「サウンドを再生」や「紛失モード」を使うと即座に通知や反応が端末に出るため、相手にバレてしまうリスクがあることを十分に検討する必要があります。

Q3.配偶者の車にGPS発信機を取り付けて追跡するのは問題ありませんか?

A:GPS機器を車両に取り付けて位置情報を取得する方法は、浮気チェックにおいては確かに一定の情報を得られる手段ではありますが、重大な法的リスクを伴うため、注意が必要です。たとえば、配偶者の所有物に無断で機器を取り付けた場合、プライバシー権の侵害、不正アクセスといった法的問題に発展してしまう恐れもあります。

実際に、GPSによる追跡が違法と判断された裁判例も存在しており、たとえ浮気の確認という目的であっても、正当化されるとは限りません。このような方法で浮気をチェックしたい場合は、事前に弁護士に相談し、適法かつ安全な対応を取ることが重要です。

まとめ

iPhoneには、位置情報の履歴、メッセージのやり取り、SNSの利用状況など、日々の行動や交友関係が可視化される多くの情報が含まれています。そのため、浮気の兆候を確認する手段の一つとして活用されることも少なくありません。実際に、浮気の兆候や不審な行動を確認する手段として、スマートフォンをチェックしたいと考える方も多いかと思います。

しかし、情報の確認方法によっては、相手に気付かれる可能性があるだけでなく、場合によっては法律に違反してしまうおそれもあります。位置情報の追跡やスマートフォンへのアクセスが、プライバシーの侵害や不正アクセスと判断されれば、浮気を疑っていた側が責任を問われることにもなりかねません。

証拠をどう集めればよいか、どの範囲までが許されるのかなど、疑問や不明点があるときには、法律の専門家である弁護士にご相談いただければと思います。

弁護士法人あおい法律事務所では、初回無料で弁護士による法律相談を行っております。対面でのご相談だけでなく、お電話によるご相談もお受けしておりますので、ぜひお気軽にお問合せください。

この記事を書いた人

雫田 雄太

弁護士法人あおい法律事務所 代表弁護士

略歴:慶應義塾大学法科大学院修了。司法修習終了。大手法律事務所執行役員弁護士歴任。3,000件を超える家庭の法律問題を解決した実績から、家庭の法律問題に特化した法律事務所である弁護士法人あおい法律事務所を開設。静岡県弁護士会所属。

 

家庭の法律問題は、なかなか人には相談できずに、気付くと一人で抱え込んでしまうものです。当事務所は、家庭の法律問題に特化した事務所であり、高い専門的知見を活かしながら、皆様のお悩みに寄り添い、お悩みの解決をお手伝いできます。ぜひ、お一人でお悩みになる前に、当事務所へご相談ください。必ずお力になります。

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