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妻の浮気で離婚|嫁の浮気が原因で離婚したらその後は?弁護士が解説

監修者:弁護士法人あおい法律事務所

代表弁護士 雫田雄太

略歴:慶應義塾大学法科大学院修了。司法修習終了。大手法律事務所執行役員弁護士歴任。
3,000件を超える家庭の法律問題を解決した実績から、家庭の法律問題に特化した法律事務所である弁護士法人あおい法律事務所を開設。静岡県弁護士会所属。

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妻の浮気が原因で離婚を決断する場合、その後の生活や家族のあり方に大きな影響を及ぼす可能性があります。一時の感情で離婚を決めてしまい、後悔してしまう人もいれば、事前に冷静な準備や判断を行うことで新しい一歩を踏み出す人もいます。
また、離婚に伴う親権の取り決めや養育費の問題は、子供の将来を左右する重要なテーマとなります。さらに、妻の浮気が法的にどのように扱われるのか、離婚に向けて何を準備すべきかについても理解を深めることが求められます。
本記事では、妻の浮気を理由とした離婚を検討する際に知っておくべき情報について、弁護士が詳しく解説させていただきます。

目次

妻の浮気で離婚

妻の浮気で離婚するか悩んだ場合、何を基準に離婚するかしないかを決めるかは重要です。妻との関係を修復するにしろ、妻と離婚するにしろ、離婚後の生活のことを慎重に考えなければなりません。また、子供がいる家庭では、夫が子供の親権を得られるのか、といった点についても検討が必要となるでしょう。
そうして悩んで離婚した夫はその後、どのように思っているのでしょうか。

嫁の浮気が原因で離婚した夫のその後

「嫁の浮気が原因で離婚した」という夫の中には、浮気した妻と離婚して後悔しているケースも見受けられます。

妻の浮気で離婚して後悔する場合も

  • 子供の親権を妻に渡すことになり、子供と離れる生活を余儀なくされ、面会交流も思うようにできなくなった。
  • 離婚を感情的な衝動で決断してしまったが、冷静になった今ではもっと夫婦関係を修復する努力をすべきだったと感じている。
  • 子供が新しい生活環境に適応できず、精神的に負担を感じている様子を見て、自分の選択が正しかったのか悩むことがある。
  • 浮気を許して夫婦関係を再構築するという道を選ばなかったことを振り返り、後悔することがある。
  • 離婚後の生活費や養育費の負担が想像以上に重く、経済的な余裕を失った。
  • 一緒に過ごした時間や家族の思い出を手放す結果となり、その喪失感を日々感じている。
  • 離婚後の生活が孤独になり、自分の精神的な支えを失ったことを痛感している。
  • 妻が新しいパートナーと幸せに暮らしている様子を知り、複雑な感情を抱いている。
  • 離婚後、自分の生活が安定せず、以前の平穏な日々が恋しくなることがある。
  • 離婚前にもっと話し合いや努力を重ねていれば、状況は変わっていたのではないかと考える。
  • 子供の学校行事やイベントで元妻と顔を合わせるたびに、気まずさや不快感を覚える。
  • 財産分与で自宅を手放すことになり、生活の不便さを痛感している。
  • 離婚後、浮気相手が期待していたほど重要ではない人物だったと気づき、自分の選択を悔やむことがある。
  • 離婚によって家族や周囲からの評価が変わり、孤立感を覚えるようになった。

このように、妻の浮気で離婚を考えたとしても、その後に後悔してしまうケースもあるため、冷静になって対処することが重要です。
なお、妻と離婚して後悔するだけでなく、離婚したことに満足しているケースももちろんあります。

  • 子供の親権を獲得し、一緒に暮らせる生活を手に入れたことで安心感を得ている。
  • 浮気を許さず毅然とした対応をしたことで、自分の尊厳を守れたと感じている。
  • 離婚によって不誠実なパートナーから解放され、精神的なストレスが大幅に軽減された。
  • 新しい自由な生活を始めたことで、自分らしい生き方を見つけることができた。
  • 離婚後、経済的に苦労はあるものの、自分の力で生活を維持できていることに自信を持てるようになった。
  • 子供の生活環境が安定し、安心して育てられる環境を整えることができた。
  • 不誠実な妻と決別したことで、新しい人間関係や出会いに対して前向きになれた。
  • 離婚を通じて、自分の価値観や人生の目標を見直すきっかけになった。
  • 妻と一緒にいる時には気づかなかった趣味や目標に取り組む時間が増え、充実した毎日を過ごしている。
  • 家族や友人の支えを受けながら、新たなスタートを切れたことで感謝の気持ちが強まった。
  • 子供とより良い関係を築くために、より深く関わるようになり、絆が強まったと感じている。
  • 離婚後の生活設計を見直したことで、将来に向けた明確なビジョンを持つことができた。
  • 離婚が契機となり、仕事や自己啓発に集中し、キャリアアップを達成することができた。
  • 妻が新しいパートナーと再出発していることにより、過去のわだかまりから解放された。

このように、浮気した妻と離婚して後悔しないためには、離婚前の事前準備と慎重な判断が重要です。

妻の浮気で離婚して後悔しないために

妻が浮気に至った理由を把握する
妻が浮気をするに至った理由を冷静に考えることは、適切な判断をするために欠かせません。浮気の背景には、夫婦間のコミュニケーション不足や日常のすれ違い、さらには妻自身の価値観や置かれた環境など、さまざまな要因が存在する可能性があります。これらを理解することで、浮気が一時的なもので修復が可能なものなのか、それとも関係の継続が難しい深刻な問題なのかを判断する手がかりとなります。

また、自分自身の言動や態度を振り返ることも重要です。自分が妻に対してどのように接していたのかを見つめ直すことで、客観的な視点を持つことができるでしょう。妻が浮気に至った理由を把握することは、ただ相手を非難するためではなく、これからどのような選択をするべきかを考えるための基盤となります。冷静に状況を整理し、必要に応じて直接話し合いを行うことが望まれます。

妻の浮気を立証するための証拠を集める
妻の浮気が事実であることを示すためには、不貞行為を裏付ける具体的な証拠を集めることが重要です。不貞行為の証拠として特に有効とされるのは、妻と浮気相手が二人きりでラブホテルや自宅に出入りしている写真や動画、浮気相手との親密な内容が記されたメールやSNSのやり取りの記録です。また、ホテルの領収書やカードの利用明細、二人の関係を知る第三者の証言なども証拠として認められる場合があります。

これらの証拠は、妻が浮気を否定したり、浮気相手との関係を軽微なものとして主張したりする場合に特に重要です。裁判や調停で不貞行為を認定してもらうためには、具体的で客観的な証拠が必要不可欠です。浮気の事実を明確に立証できる証拠を確保することで、離婚協議や裁判において有利な立場を築くことができます。

浮気した妻に対して自分がどのように行動したいのかを明確にする
妻の浮気が発覚した場合、自分がどのように行動したいのかを具体的に考えることが重要です。離婚を選ぶのか、それとも妻との関係を修復するのかによって、準備すべきことや取るべき手段が大きく異なります。まずは、離婚条件や今後の生活設計について何を優先するのかを整理し、自分の意思を明確にすることが必要です。

離婚を決断する場合には、親権や養育費、財産分与といった具体的な取り決めをどのように進めるかを考えなければなりません。一方で、妻との関係を修復する場合には、浮気の原因についてしっかりと話し合い、再び信頼関係を築くための努力が求められます。それぞれの選択肢には異なる課題が伴うため、自分にとって最善の道を見定めることが大切です。

さらに、冷静な判断を下すためには、周囲の意見に振り回されることなく、状況を的確に把握することが必要です。必要に応じて弁護士やカウンセラーなどの専門家に相談し、適切な助言を得ることで、後悔のない選択がしやすくなるでしょう。

なお、妻の不貞行為を理由に離婚や慰謝料請求をする場合については、こちらの関連記事で詳しく解説しておりますので、本記事とあわせてご一読いただければと思います。


妻の浮気による離婚で親権はどうなる?

さて、浮気した妻と離婚することを決めた場合、夫として特に気になるのは、子供の親権を取ることができるのか、という点ではないでしょうか。
日本では離婚時に子供の親権を取得するのは母親であるケースが多く、厚生労働省の人口動態統計によると、8割以上が母親が親権を獲得しているのが現状です。

なぜこうした傾向があるかといえば、まず、日本では母性が重視される背景が挙げられます。一般的な家庭では、母親が子供の養育を主に担い、日常的に子供に愛情を注いでいる場面が多いと考えられています。このような事情から、母親が親権者として適しているとみなされることが多いのです。
また、監護継続性の原則も大きな要素として挙げられます。この原則は、子供が現在の養育環境を維持することが最善であるとする考え方です。特に離婚前から母親が主に子供の面倒を見ていた場合、裁判所はその安定した環境を保つことが子供の利益になると判断する傾向があります。
そのため、父親が離婚に際して子供の親権を獲得するのは難しいので、特に念入りな準備が必要なのです。

浮気した妻との離婚で子供の親権を取得するためには、次のポイントに気を付けましょう。

①子供の最善の利益を証明する
父親が親権を得るためには、子供の利益を最優先に考えた生活環境を提供できることを証明する必要があります。安定した収入や住環境を整え、子供が安心して生活できる基盤を示すことが重要です。また、日常的に子供と信頼関係を築いていることを具体的に示すことも欠かせません。例えば、学校行事への参加や育児に積極的に関与している記録を提出することが有効です。

②養育実績の重要性
父親がこれまでどれだけ子供の養育に関与してきたかを具体的に示すことが求められます。食事の準備、学校への送り迎え、宿題のサポートなど、日々の育児における役割を証拠として提示することで、父親が子供の生活に重要な役割を果たしていることを証明できます。

③兄弟姉妹不分離
裁判所は、兄弟姉妹が一緒に育つことが子供の最善の利益になると考える傾向があります。そのため、父親が兄弟姉妹全員を一緒に養育できる環境を整えていることを示すことが、親権争いにおいて有利に働きます。

④子供の意思を尊重する
子供の年齢が高い場合、その意思は親権の決定において大きな影響を与えることがあります。特に、15歳以上の子供の希望は重視されるため、父親と暮らすことを希望している場合、その理由を具体的に示すことで、親権獲得の可能性を高めることができます。

⑤安定した生活環境を整える
父親が定職に就いていることや、子供が現在の学校や友人関係を維持できる環境を提供できることを証明することが重要です。また、安全で快適な住環境を確保し、子供が転校や大きな生活の変化を経験しないよう配慮することで、子供の安定した生活を維持できることを示します。

なお、親権が獲得できなかった場合でも、「親権者を母親とし、父親を監護者とする」という案や、面会交流権の行使によって、離婚後も子供と関わることが可能です。妻との離婚の際には、なるべく多くの選択肢や可能性を検討し、十分に話し合いましょう。

妻の浮気による離婚で養育費はどうなる?

妻が浮気して離婚に至り、親権者も妻となった場合、夫としては浮気した妻に養育費を渡したくない、と思うかもしれません。

ですが、妻の浮気による離婚においても、子供の養育費は夫婦間の問題とは切り離して考えなければいけません。たとえ妻が浮気をした場合でも、子供の生活を支えるために必要な養育費は親の義務であり、その負担は親権者ではない側に求められるのが一般的です。
妻が親権を得た場合、夫は子供の養育費を支払う義務が生じます。この義務は、夫婦間のトラブルや離婚原因にかかわらず、子供の生活や教育を支えるためのものです。そのため、妻の浮気が理由で離婚に至ったとしても、夫が親権を持たない場合には養育費の支払い義務が免除されることは基本的にありません。

養育費の金額は、両親の収入や子供の年齢、生活水準などを基に決定されます。夫婦間で協議を行い、合意に至らない場合には家庭裁判所で調停を通じて具体的な金額が定められるのが一般的です。ただし、浮気によって妻が慰謝料を支払う場合があるときには、その金額が離婚協議の中で総合的に考慮されることがあります。

養育費は子供のための費用であり、親の感情や離婚原因に左右されるものではありません。夫婦間で冷静に話し合い、子供の利益を最優先に考えることが重要です。必要に応じて専門家に相談し、適切な手続きを進めることが望まれます。

妻の不貞行為で離婚するには

妻の不貞行為を理由に離婚する場合も、一般的な離婚の場合と同様に、協議離婚、調停離婚、裁判離婚のいずれかの方法で離婚手続きを進めることになります。
まず、協議離婚は、夫婦間で離婚条件について話し合い、合意に至ることで成立します。不貞行為が原因であっても、慰謝料や親権、養育費などの条件を話し合い、双方が納得できれば速やかに離婚が成立します。ただし、感情的な対立が激しい場合や条件について合意が難しい場合には、協議離婚が成立しないことがあります。

協議がまとまらない場合には、家庭裁判所で離婚調停を行います。調停では、調停委員が夫婦間の仲介役となり、離婚の条件について話し合いを進めます。不貞行為の証拠を提示し、相手の非を明確にすることで、調停を有利に進められる可能性があります。ただし、調停でも話し合いがまとまらない場合には、最終的に裁判離婚に進むことになります。

裁判離婚では、家庭裁判所が不貞行為が法律上の離婚原因に該当するかどうかを判断します。不貞行為を立証するための証拠が必要であり、具体的な写真やメッセージ、領収書などを提出することが求められます。裁判所は、証拠や当事者の主張を基にして離婚の可否や慰謝料、親権、財産分与などを最終的に決定します。

Q&A

Q1.妻の浮気が原因で離婚を考えていますが、慰謝料を請求することはできますか?

妻の浮気が不貞行為と認められる場合には、慰謝料を請求することが可能です。不貞行為とは、配偶者以外の異性と肉体関係を持つことを指します。ただし、慰謝料請求には証拠が必要です。具体的には、浮気相手との親密なやり取りの記録や、ラブホテルの利用履歴、写真などが挙げられます。

Q2.妻の浮気が原因で離婚した場合、親権はどちらが有利になりますか?

親権の決定には、浮気の有無よりも子供の利益が優先されます。裁判所は、子供の生活環境や安定性、親子の信頼関係などを考慮して親権者を判断します。そのため、浮気が直接的に親権の有利不利に影響することはありません。

Q3. 妻の浮気を理由に離婚した場合も、夫は親権者の妻に養育費を支払わなければいけないの?

はい。養育費の支払い義務は離婚原因にかかわらず発生します。養育費は子供の生活を支えるためのものであり、親の義務です。そのため、妻の浮気が原因で離婚した場合でも、夫が親権を持たないのであれば、親権者である妻に養育費を支払う必要があります。

まとめ

妻の浮気が原因で離婚を考える場合、その手続きや条件について正しい知識を持つことが重要です。慰謝料の請求や親権、養育費、財産分与など、離婚にはさまざまな問題が絡み合います。浮気による精神的な負担が大きい中でも、冷静に状況を整理し、適切な準備を行うことで、納得のいく解決に近づくことができます。
特に、証拠の収集や離婚後の生活設計については慎重に進める必要があります。妻の浮気を理由とした離婚においては、法律的な知識や適切な手続きが結果を左右することも少なくありません。自身だけで解決が難しい場合は、専門家のアドバイスを受けることも検討してください。
妻の浮気による離婚に関するお悩みや疑問がある場合は、早めに弁護士にご相談ください。法律のプロがサポートすることで、不安を軽減し、より良い解決策を見つけるお手伝いをいたします。当法律事務所では、離婚や不貞行為に関するお悩みについて、初回無料で法律相談を行っております。ぜひお気軽にご利用いただければと思います。

この記事を書いた人

雫田 雄太

弁護士法人あおい法律事務所 代表弁護士

略歴:慶應義塾大学法科大学院修了。司法修習終了。大手法律事務所執行役員弁護士歴任。3,000件を超える家庭の法律問題を解決した実績から、家庭の法律問題に特化した法律事務所である弁護士法人あおい法律事務所を開設。静岡県弁護士会所属。

 

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