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性格の不一致による離婚の体験談|後悔しないために実際の例を知っておきましょう

監修者:弁護士法人あおい法律事務所

代表弁護士 雫田雄太

略歴:慶應義塾大学法科大学院修了。司法修習終了。大手法律事務所執行役員弁護士歴任。
3,000件を超える家庭の法律問題を解決した実績から、家庭の法律問題に特化した法律事務所である弁護士法人あおい法律事務所を開設。静岡県弁護士会所属。

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日本では、夫婦の離婚理由として最も多いのが「性格の不一致」です。とはいっても、性格の不一致はその内容もさまざまで、「性格の不一致で離婚した」といっても、多種多様な経緯や原因があります。

この記事では、性格の不一致により離婚したケースについて、さまざまな体験談をご紹介しております。
体験談の中には、離婚して良かったと感じているケースだけでなく、離婚したことで後悔しているケースもあります。

性格の不一致

性格の不一致による離婚を検討している方には、実際の体験談を読んでいただき、後悔のないよう、慎重に離婚を検討していただければと思います。
本記事でご紹介する体験談が、少しでもご参考になりましたら幸いです。

性格の不一致による離婚の体験談

性格の不一致とは

日本において、離婚原因として最も多い「性格の不一致」ですが、この場合の「性格」というのは、優しい・ネガティブ・怒りっぽい、といった人の内面の傾向や品性のことではありません。
離婚原因としての性格の不一致とは、結婚生活や日々の生活の中で生じる価値観・生活習慣・物事に対する考え方や向き合い方の違い、を意味します。

本記事でご紹介する体験談は、そうした結婚生活の中での価値観や生活習慣の違いにより離婚した体験談となります。

1.金銭感覚の違いで円満に離婚した夫婦の体験談

ある夫婦は大学時代に知り合い、同じサークル活動を通じて親しくなりました。交際期間中は二人で映画を観に行ったり、学生らしい節約を心掛けたりしながら楽しく過ごすことが多く、大きな金銭的な問題が表面化することはありませんでした。そのため、結婚前は特に金銭感覚が大きく異なることに気付く機会がありませんでした。

結婚後、二人は共働きで生活を始めました。夫も妻もフルタイム勤務で、夫の年収が数十万円ほど妻より多い程度だったので、家計は夫と妻が6:4の割合で分担し、残った分を貯金と自分の小遣いに回す、というやりくりで生活をしていました。

夫は、自分の生活を精神的に豊かなものにするためには、趣味を楽しむことも大切と考えており、趣味のカメラや旅行にお金をかけることを惜しまないタイプでした。一方で、映画鑑賞が趣味の妻は自宅でネット配信サービスを利用することが多く、映画のグッズ収集などには関心がなかったため、あまり趣味にお金をかけないタイプでした。

この趣味に関する考え方や金銭感覚の違いが最初に表面化したのは、結婚後のことでした。ある日、夫が新しいカメラを手にしていたので、妻が「それどうしたの?」と何気なく尋ねると、夫は「買ったんだよ。ちょうど新しいモデルが出ていて気になっていたから。」と軽く答えました。そのカメラは見るからに高価そうで、妻が「いくらしたの?」と聞くと、夫は特に気に留める様子もなく価格を伝えました。その金額は数十万円にも上り、妻は驚きました。夫婦共働きとはいえ、妻にとっては相談なしにこのような高額な買い物をすることが信じられませんでした。妻は「こういう大きな買い物をする時は相談してほしい」と伝えましたが、夫は「自分で稼いだお金だし、家計に入れる分はちゃんと入れているから、好きに使っていいだろう」と言い、特に深く考えていない様子でした。

この一件をきっかけに、妻は夫の金銭感覚に対して違和感を抱くようになりました。それまでにも、夫が友人との旅行や趣味のイベントに積極的に参加することはありましたが、ここであらためて妻は、そうした旅行やイベントに参加した際にもそれなりにお金を浪費しているのでは、と思うようになったのです。

一方で、夫も妻の反応に対して窮屈さを感じ始めていました。「趣味にお金を使うことでストレスを解消し、仕事を頑張れるのに、それを否定されているようだ。」と思うようになり、夫婦の金銭感覚の違いを発端とするすれ違いが生じるようになったのです。

妻は「これ以上、自分の価値観と合わない生活を続けるのは難しい。」と判断し、夫に離婚を提案しました。夫も「確かにお互いに無理をしているのかもしれない。」と感じており、離婚に同意しました。離婚協議は冷静に進められ、財産分与でも揉めることなく、円満に話し合いで離婚が成立しました。

離婚後、妻は「もっと早い段階でお互いの金銭感覚について話し合っていれば、違う結果になったかもしれない。」と振り返りつつも、「自分の価値観を大切にできる新しい生活を選べて良かった。」と語っています。一方、夫も「自分らしく趣味を楽しめる自由を手に入れた。」と語り、離婚後は程よい距離感の友人として、時々連絡を取っているとのことです。

2.異性との交友関係に対する価値観の違いで離婚した夫婦の体験談

結婚前、夫は妻の友人が多いことを知っており、それを「社交的な性格なのだ」と受け止めていました。ただ、夫は「結婚すれば自然と交友関係も既婚者として節度あるものに変わるだろう。」と考えており、妻の友人関係について特に心配することはありませんでした。

一方、妻は結婚後も独身時代からの友人関係を大切にする考えを変えるつもりはありませんでした。その中には長年の付き合いがある異性の友人も含まれており、妻にとっては「性別に関係なく、信頼できる友人とは良い関係を続けていきたい。」という感覚でした。

そのため、結婚後も、夫の漠然とした思惑に反して、妻が「友人との交友関係を結婚によって制限する必要はない。」と異性との交遊関係を結婚前と同じように継続したことで、この価値観の違いが次第に表面化していきました。

例えばある休日、妻が異性の友人と二人でランチに行く予定を伝えた際、夫は「夫婦になったのだから、異性の友人と二人で会うのは控えるべきではないか。」と指摘しました。妻は「ただの友人なのに、なぜそこまで気を遣わなければならないの。」と反論し、互いに納得できないまま話は終わりました。

その後、妻が出張の際に、大学時代の異性の友人と現地で食事する計画を立てたことが、夫婦の間での決定的な出来事となりました。妻にとっては、仕事の合間に久しぶりにその地に居住する友人と会うだけのつもりでしたが、夫は「出張中とはいえ、既婚者としてそのような行動は不適切ではないか。」と感じ、強い不満を抱きました。妻が「やましいことは何もないし、友人を大切にすることは私にとって大事なこと。」と主張しても、夫婦の間で意見の折り合いはつきませんでした。

こうした価値観の違いが解消されない中で、夫は「これ以上、自分の考えを押し付けることは互いの負担になるだけだ。」と考え、離婚を切り出しました。当初、妻は「夫婦の関係はまだ修復できる。」と反対しましたが、夫は「無理に関係を続けてもお互いが幸せになれない。」と冷静に説得しました。また、夫は離婚後の引越し費用を負担し、財産分与では妻が多めに預貯金を受け取れるよう具体的な条件を提示しました。この提案を受け入れ、妻も最終的に離婚に同意しました。

離婚協議は穏やかに進められ、夫婦は特に大きなトラブルもなく、円満に離婚が成立しました。

3.家事・育児の考え方の違いで離婚調停に至った夫婦の体験談

外科医の夫は、長時間勤務や当直を伴う多忙な日々を送りながら、その収入で家族を経済的に支えていました。一方、専業主婦の妻は、日常の家事や子供の世話を一手に引き受け、3歳の子供の成長を見守りながら家庭の安定を保つ役割を担っていました。

結婚前、夫は「医師という仕事柄、家庭のことは妻に任せざるを得ない。」と率直に伝えていました。夫は自分の仕事が持つ特殊性を理解してほしいとの思いから、結婚前にこの点を丁寧に説明していました。妻もその説明を受け、「自分が家庭を支える役割を担うことで夫婦の生活を成り立たせることができる。」と理解を示し、結婚を決意しました。

しかし、実際に結婚生活が始まると、夫の多忙な勤務形態は妻が想像していた以上に厳しいものでした。夫の勤務は不規則で、早朝から深夜まで病院で過ごす日々が続き、当直や緊急手術で家を空けることもしばしばありました。結果として、家事や育児の大部分を妻が一人でこなさなければならない状況となり、次第に妻の心身に負担が積み重なっていきました。

一方で、夫は休日が取れる時には子供と積極的に触れ合い、短い時間ながらも家族と過ごそうとしていましたが、日中の家事や育児についてはほとんど関与することができませんでした。

妻は「もっと家事や育児に参加してほしい。」と夫に率直に伝えましたが、夫は「自分は医師として多忙であり、経済的に家庭を支える役割を果たしている。それを理解した上で結婚したはずだ。」と答えました。このやり取りを機に、妻は「現実の負担がこれほど大きいとは思わなかった。」と感じ、「これ以上この状況を続けるのは難しい。」と判断し、夫に離婚を切り出しました。

夫は離婚そのものには反対しませんでしたが、3歳の子供の親権については譲れないと主張しました。夫は「自分が経済的に安定しており、子供に良い生活環境を提供できる。」と訴えましたが、妻は「日常的に子供と接しているのは自分であり、子供にとって母親といる方が自然だ。」と反論しました。

離婚協議では折り合いがつかず、最終的に家庭裁判所で離婚調停によって離婚が成立しました。離婚調停では、夫の経済力と妻の育児の実績などが考慮され、子供の生活環境の継続性と、子供が3歳と幼いことが重視され、親権は妻が持つことで合意に至りました。

この夫婦は、家事や育児に対する考え方の違いを埋めることができず離婚に至りましたが、夫は子供の養育費を支払っており、子供との面会交流も定期的に行われているため、離婚後の関係も良好とのことです。

性格の不一致による離婚で後悔した体験談

上でご紹介した離婚の体験談は、いずれも離婚後のそれぞれの生活や元配偶者との関係性が良好なケースでした。ですが、中には離婚を後悔している体験談もあります。

1.親族付き合いや子育て方針の違いで熟年離婚に至った夫婦の体験談

互いの親族や親との関係に対する価値観の違いと、子育て方針のすれ違いが長年積み重なり、熟年離婚に至ったケースをご紹介いたします。

結婚前、夫と妻は大学時代に知り合い、共通の友人を通じて交際が始まりました。当時の夫は、親族付き合いや家族のつながりを大切にする性格で、実家との関係も良好でした。

一方、妻は結婚前から「人付き合いはほどほどでいい」と考えるタイプで、親族間のつながりに対して積極的ではありませんでした。ただし、交際中の夫の親族とのやり取りは少なく、夫自身も特に強く求めてこなかったため、「それほど深く関わる必要はないだろう」と思っていました。また、夫が温厚な性格で家庭を大事にする人柄に惹かれていたため、多少の価値観の違いは乗り越えられると信じていました。

結婚当初から、夫は親族との関係を非常に重視し、自分の実家での集まりや冠婚葬祭には必ず出席するよう妻にも求めていました。夫の実家は親族間の結びつきが強く、行事や集まりが頻繁に行われており、夫はそれを「家族の一員として当然のこと。」と考えていました。一方、妻は「子供たちの世話や家事で忙しい中、親族付き合いを優先するのは負担が大きい。」と感じていました。妻が「今回は欠席したい。」と伝えるたびに、夫は「家族の一員としての責任を果たしてほしい。」と説得し、妻はしぶしぶ応じることが多かったのです。

また、子育てについても、交際中には表面化しなかった価値観の違いが浮き彫りになりました。夫婦には子供が2人いましたが、夫は「勉強が一番大事だ。」という考えを持ち、子供たちの成績や進路に強い関心を持っていました。一方、妻は「子供たちが自分のペースで成長することを大切にしたい。」と考え、夫の厳しい教育方針に違和感を抱いていました。

夫は家庭を大切にしたいという思いから親族とのつながりや子供の教育に力を入れていましたが、その姿勢が妻にとってはプレッシャーとなることもあったのです。

下の子が大学を卒業する頃に、妻から離婚を切り出し、夫婦は熟年離婚しました。夫にとっては、定年退職が近づき、ようやく夫婦で穏やかに第二の人生を歩めると考えていた矢先の出来事だったため、突然の離婚の話となりましたが、妻や子供たちとの関係は良好であり、子供2人も親の離婚に納得していたため、財産分与と年金分割について何度か話し合いを重ね、穏当に離婚しました。

離婚後、子供2人はそれぞれ経済的にも自立し、妻は最初のうちは解放感を感じていましたが、次第に孤独感を抱くようになりました。元々交友関係が広くなかったことや、結婚後は夫の地元に住んでいたため、交友関係も夫中心のものが多かったこと、特に趣味の活動での交流などもないことから、一人過ごす時間が増えていきました。一方、夫は親族や友人との交流が多かったため、離婚当初こそ寂しい気持ちになったものの、精神的に充実した生活を送っていました。

妻は「夫の価値観を完全に否定するべきではなかったのではないか?」「離婚後の生活をもっと具体的に考えるべきだった。」と後悔することが増えたといいます。特に、子供たちが訪ねてくるとき、楽しそうに父親との交流を語る様子に、「自分の選択が本当に正しかったのか」と悩むこともあるそうです。

2.家族間のプライバシーや将来設計などの考え方の違いから離婚した夫婦の体験談

結婚前、夫と妻は職場で出会い、共通の趣味を通じて交際を始めました。当時、夫は「家庭を持つなら、お互いに何でも話し合えるオープンな関係でいたい。」と語り、妻も「それが理想的な家族の形だ。」と共感していました。将来についても、夫は「いつか田舎で自然に囲まれた生活をしたい。」と夢を語り、妻は「今は現実的ではないけれど、素敵な考えだと思う。」と受け入れていました。

ただし、具体的な生活のイメージや価値観のすり合わせについては深く話し合うことはなかったため、そのイメージの違いが結婚後に徐々に表面化することとなったのです。

結婚後、夫は家族の予定や日常の出来事を細かく把握したいと考え、家計の明細を頻繁に確認したり、妻が使っているスマートフォンの使用履歴や妻宛ての郵便物について、詳しい内容を尋ねたりすることがありました。夫は「家族として隠し事をしないことが信頼関係を築く基本だ。」と考えており、自分の行動が家族の絆を深めるためのものだと信じていました。しかし、妻はこれに対して「自分のプライバシーが侵害されているように感じる。」と不満を抱くようになりました。妻としては、ここまで「オープンな関係」であることを夫が望んでいるとは、結婚前には想定していなかったのです。

また、将来設計についても意見の相違が次第に表面化しました。夫は「田舎に移住して自給自足の生活を送りたい。」と具体的な計画を立て始めましたが、妻は「子供のためにも、都市部で利便性の高い生活を続けたい。」と希望し、双方が折り合いをつけられませんでした。結婚前に夫の夢に共感していた妻でしたが、現実の生活に直面する中で「自分には合わない。」と感じるようになったのです。

こうした価値観の違いが解消されない中で、夫婦は「お互いにストレスを抱えたまま生活を続けるよりも、新しい人生を歩む方が良い。」と結論を出しました。6歳の子供についても冷静に話し合い、養育費や面会交流の取り決めを整え、円満に離婚することができました。

しかし、離婚後の生活を送る中で、夫は金銭的な負担が予想以上に大きいことに気付くこととなりました。

離婚前、夫婦で共働きをしていた時は、夫の収入の一部を家庭の貯蓄や趣味に回すことができていました。しかし、離婚後は一人暮らしにかかる生活費に加え、養育費や前妻への分割した財産の影響で、自由に使える金額が大幅に減少しました。

また、夫は知人の紹介で出会った女性と再婚しましたが、再婚相手は専業主婦を希望しており、次第に「前の妻は共働きでありながら家庭も支えてくれていた。」と前妻と比較するようになりました。専業主婦の再婚相手が家計面で全面的に夫に頼る姿勢でいることに、離婚したことを後悔するようになったのです。

夫は、以前は趣味や友人との食事にお金を使う余裕がありましたが、離婚後はこれらを削らざるを得なくなりました。新しい生活を始めたものの、以前と比べて生活水準が大きく下がったことで、ふとした瞬間に「前の生活に戻れたら。」と考えることが増えたといいます。

性格の不一致による離婚で後悔しないために

性格の不一致は、結婚生活において多くの夫婦が直面することになるでしょう。些細な違いであれば、話し合いや時間の経過で解決できることもありますが、その違いが埋められないと感じて離婚を選ぶこともあります。
ですが、本記事でご紹介した体験談からも、性格の不一致による離婚に、後悔するケースがあることがお分かりいただけるかと思います。

それでは、性格の不一致による離婚で後悔しないためには、どのようなことを心がけるべきでしょうか。

 

性格の不一致による離婚で後悔しないために

 

①結婚前に価値観をすり合わせる
結婚は互いに異なる人生を共有する大きな決断です。そのため、結婚前に互いの価値観や生活スタイルについて十分に話し合うことが欠かせません。特に、お金の使い方、家事や育児の分担、仕事への向き合い方、将来の目標など、具体的なテーマについて意見を交換することが大切です。結婚前には「相手の価値観も徐々に自分に合っていくだろう」と楽観的に考えがちですが、違いを理解し、共有しておくことで、結婚後のすれ違いを減らすことができます。

②日常的なコミュニケーションを重視する
結婚生活が始まると、日々の忙しさや環境の変化から、お互いの気持ちを十分に伝え合えないことがあります。しかし、小さなすれ違いや価値観の違いをそのままにしておくと、次第に溝が深まり、修復が困難になることがあります。気になったことや不満については、普段から早めに話し合っておくことで、価値観の違いが大きくなる前に問題を解決できるでしょう。

③離婚を考える前に冷静に自分の気持ちを整理する
性格の不一致が離婚を考えるきっかけになることもありますが、感情的な判断を避けるために、まず自分の気持ちを整理することが重要です。「今抱えている不満は、本当に離婚以外に解決の手段がないのか?」「自分が大切にしたいものは何か?」といった問いを自分に投げかけてみましょう。

④十分に検討し、離婚準備を慎重に進める
離婚は人生において大きな転機となる出来事です。離婚後の生活設計や経済的な負担、子供への影響など、多くの要素を考慮する必要があります。特に、財産分与や養育費、子供との面会交流といった具体的な取り決めに入る前に、現状を整理し、慎重に検討することが大切です。また、離婚後の生活をどのように送るか、具体的なイメージや生活設計のビジョンを持つことで、後悔のない判断ができるでしょう。

性格の不一致に直面したとき、すぐに解決できる方法が見つからなくても、話し合いや相互理解を深めることで、離婚以外の選択肢を広げることができるかもしれません。離婚を決断する前に、もう一度慎重に考えてみましょう。そして、たとえ離婚を選んだとしても、しっかりと向き合ったうえでの決断であれば、後悔のない新生活をスタートさせることができるでしょう。

Q&A

Q1.性格の不一致は具体的にどのような理由で離婚に発展することが多いのですか?

性格の不一致による離婚理由は多岐にわたります。例えば、金銭感覚の違いや子供の教育方針の違い、親族との付き合い方に対する価値観の違いなどがあります。また、生活スタイルや趣味、将来設計の違いが徐々にストレスとなり、修復が難しいと感じた場合に離婚に発展することもあります。

Q2.結婚前に性格の不一致を見抜く方法はありますか?

完全に見抜くことは難しいですが、結婚前にお互いの価値観について話し合うことが大切です。金銭感覚、家事や育児の分担、将来の目標、親族との付き合い方など、気になる点については具体的に話し合い、お互いに譲れない点があれば、その考え方なども共有しておくことが重要です。

Q3.性格の不一致で離婚した後、後悔しないためにはどうすれば良いですか?

離婚後に後悔を避けるためには、離婚前に自分の気持ちを十分に整理し、将来の生活設計について具体的に考えておくことが重要です。また、感情的に勢いで離婚を決断するのではなく、冷静に相手と話し合いながら、納得のいく形で離婚を進めましょう。

まとめ

本記事では、性格の不一致を理由に離婚を経験した夫婦のさまざまな体験談をご紹介しました。

金銭感覚や子育て方針の違い、将来設計の不一致、親族付き合いに関する考え方の違いなど、どういった夫婦のすれ違いが、どのように結婚生活に影響を与え離婚に至らせたのか、といった仔細がお分かりいただけたのではないでしょうか。

こうした体験談から見えてくるのは、性格の不一致は決して夫婦のどちらかを発端とする単一の原因ではない、ということです。夫と妻のそれぞれに幼少期から培ってきた考え方や価値観があり、さまざまな違いが重なり合う中で、夫婦間の溝が深まるケースが多いということです。どちらかが有責というわけでも、一方だけが良い・悪いというわけでもないのです。

一方で、話し合いやお互いの価値観への理解を深めることで、問題を解消できた可能性のあるケースもあるでしょう。

性格の不一致に悩み、離婚を検討している場合は、まず自分自身の気持ちをじっくりと整理することが大切です。その上で、配偶者と冷静に対話し、互いの考えを共有しながら、現状を見つめ直す時間を持つことをおすすめします。

また、離婚を決断するにあたっては、感情だけで動くのではなく、入念な準備も必要です。財産分与や子供の養育費、親権に関する取り決めなどを一つ一つ慎重に検討し、冷静な判断を心がけることが、離婚に後悔しないための大切なポイントとなります。

性格の不一致で離婚を検討したら、相手方に話を切り出す前に、一度弁護士にご相談いただくことをおすすめいたします。離婚条件についての検討や見直し、相手方との交渉のポイントなど、弁護士の法的専門知識を活かし、全力でサポートさせていただきます。

弁護士法人あおい法律事務所では、初回相談料を無料としておりますので、お気軽にご活用いただければと思います。

この記事を書いた人

雫田 雄太

弁護士法人あおい法律事務所 代表弁護士

略歴:慶應義塾大学法科大学院修了。司法修習終了。大手法律事務所執行役員弁護士歴任。3,000件を超える家庭の法律問題を解決した実績から、家庭の法律問題に特化した法律事務所である弁護士法人あおい法律事務所を開設。静岡県弁護士会所属。

 

家庭の法律問題は、なかなか人には相談できずに、気付くと一人で抱え込んでしまうものです。当事務所は、家庭の法律問題に特化した事務所であり、高い専門的知見を活かしながら、皆様のお悩みに寄り添い、お悩みの解決をお手伝いできます。ぜひ、お一人でお悩みになる前に、当事務所へご相談ください。必ずお力になります。

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