協議離婚に弁護士は必要?進め方やメリット、依頼するタイミングとは
多くの夫婦にとって、離婚は人生の大きな転機です。
離婚の手続きを進めていくにあたっては、複雑な法的問題が生じ、感情的な対立も生まれることがあります。
離婚の方法の中でも、夫婦の話し合いで離婚が成立する協議離婚では、双方が納得して合意が成立するかが重要です。ですが、直接顔を合わせて話し合う協議離婚の場合、どうしてもお互い感情的になってしまい、話し合いがスムーズに進められなくなってしまうことも少なくありません。
そこでこの記事では、協議離婚を弁護士に依頼することのメリットや必要性について、詳しく解説いたします。弁護士に代理人として相手方と交渉してもらうことのメリットとあわせて、離婚手続きの流れの中で弁護士がどういった役割を果たすのか、簡単にご説明いたします。
また、弁護士に協議離婚を依頼すべきタイミングについても解説させていただきます。
本記事が少しでもご参考になりましたら幸いです。
目次
協議離婚における弁護士の役割とは?流れと進め方
日本においては、離婚した夫婦の約9割が、離婚協議(夫婦の話し合い)によって離婚していると言われています。
協議以外の離婚の方法には、調停、審判、裁判による離婚があります。協議離婚は、裁判所の手続きを必要としない離婚方法ですから、離婚の話し合いがスムーズに進めば、迅速で簡単な離婚方法です。
ですがその一方で、離婚条件について揉めていたり、そもそも夫婦の一方が離婚することに反対しているような場合だと、話し合いが進まないために協議が長期化したり、協議離婚ができず離婚調停や離婚裁判に発展してしまう場合もあります。
なるべくスムーズに協議離婚を成立させるためには、感情的にならずに落ち着いて話し合いを進めることが重要です。
そのため、協議離婚を弁護士に依頼することが望ましいのです。
それでは、協議離婚において弁護士がどのような役割を果たすのか、協議離婚の進め方やその流れに沿って、簡単にご説明させていただきたいと思います。
1.夫婦の話し合いに同席する
協議離婚は通常、夫婦のどちらかが離婚を切り出し、まずは当事者で離婚することについての話し合いを始めます。
協議離婚を弁護士に依頼すると、弁護士は夫婦の話し合いに同席してくれます。「弁護士からのアドバイスを受けたいけれど、話し合い自体は自分でやりたい。」という方は、このやり方が推奨されます。
この話し合いの場で弁護士は、夫と妻双方の意見を公正に聞き、法律的観点からのアドバイスを提供します。特に、財産分与や親権、養育費、慰謝料などの複雑な問題においては、法律の専門家である弁護士の法的知識が必要不可欠です。
弁護士は、離婚の話し合いを冷静に円滑に進めるサポートをします。夫婦の感情が高ぶったときには冷静になるよう促し、客観的な視点からの意見を提供します。
また、誤解を解くための情報を提供し、夫婦双方が適切な決断を下せるよう支援します。夫婦がそれぞれの要求と懸念を理解し、受け入れられる解決策を見つけるために、弁護士は様々な提案や妥協点を示すこともあります。
さらに、弁護士は夫婦間の対立を和らげる役割も果たします。このようにして、夫婦は感情に流されずに客観的な判断がしやすくなります。直接の会話が難しい場合には、弁護士が双方の意見や要求を適切に伝え、夫婦間の誤解を減らす役割も担います。
こうして弁護士は、夫婦が平和的かつ公正な合意に至るために、重要な支援を提供することになります。
2.代理交渉を依頼できる
離婚の話し合いで相手と顔を合わせたくない場合や、別居していて夫婦の都合が合わないために話し合いが難しいような場合には、弁護士に話し合いの同席を頼むのではなく、相手との話し合い自体を任せてしまうこともできます。
この代理交渉において、弁護士は依頼者の利益を代表し、以下のような役割を果たします。
まず、弁護士は依頼者の意向や要望を詳細に把握し、それを基に相手方との交渉に臨みます。交渉が難航する場合や感情的な対立が生じる場面では、弁護士は冷静かつ専門的なアプローチで対応し、依頼者の利益を最大限に守ります。
交渉の際には、法的な規定や先例に基づいた適切な提案をし、依頼者に対して最適な選択肢を示します。また、相手方との折衝においては、弁護士が依頼者の意見を適切に伝えます。
弁護士は交渉の途中で双方の要望をバランス良く考慮し、依頼者にとって公正かつ実現可能な合意が成立するよう、代理人として離婚協議を進めていくことになります。
3.証拠の収集をする
協議離婚の話し合いにおいては、離婚するか・しないかだけではなく、財産分与や慰謝料といった離婚条件についても話し合いを行います。
相手方に慰謝料を請求する際には、「不倫していない」、「モラハラなんかしていない」と反論されることが多いため、相手に非があることを主張するためにも証拠が重要です。
弁護士はまず、慰謝料の請求に必要な不貞行為の証拠を確実に収集します。これには通信記録やメッセージ、写真、目撃証言などが含まれます。不貞行為の実際の証拠を具体的に把握することで、依頼者の慰謝料請求が法的に裏付けられるようになります。
弁護士は証拠の信頼性を確保するために、不貞行為が行われた時間や場所、関与した第三者などの詳細な情報を収集します。これにより、慰謝料の請求が根拠に基づき、相手方が反論しにくい形で進行できるようになります。
また、離婚協議の中で慰謝料を請求する際には、相手の行為によって受けた精神的な苦痛や、依頼者の生活に与えた影響などを具体的に示すことも重要です。
こうして収集した証拠をもとに、弁護士は慰謝料請求の交渉や法的手続きにおいて、依頼者の権益を確実に守ります。感情的に難しい状況にある依頼者に寄り添いつつ、公正で適切な慰謝料の取り決めが行われるよう努めます。
4.離婚協議書や離婚公正証書の作成を代理する
離婚条件について合意してからも、離婚協議書を作成したり、離婚公正証書にしたりと、将来のトラブルを防止するために大切な手続きがあります。弁護士は、こうした離婚協議書や離婚公正証書の作成も手厚くフォローします。
弁護士はまず、離婚財産分与、子どもの親権・養育費、離婚慰謝料などの具体的な離婚条件について、相手方との合意を形成します。そして、依頼者の要望や懸念を十分に理解した上で、合意した内容を離婚協議書などの書式に反映していきます。
離婚協議書や離婚公正証書の作成においては、法的な専門知識を駆使して適切な文言を構築します。弁護士は法的な規定や前例を考慮しつつ、依頼者のニーズに合致した内容を具現化します。同時に、文書が将来的に問題なく実効性を持つよう慎重に配慮します。
また、弁護士は協議の進行中に生じるさまざまな問題や懸念に迅速に対応し、調整役としての役割も果たします。感情的な要素や法的な複雑さに対処しながら、双方が合意できる解決策を見つけ出すために積極的に働きかけます。
離婚協議書や離婚公正証書の最終案が整った際、弁護士はその内容をわかりやすく説明し、依頼者が十分に理解し、納得できる形で署名するサポートをします。確認作業も弁護士が慎重に行い、手続きが円滑に進むよう気を配ります。弁護士の専門性により、離婚協議が公正かつ円滑に進むことが期待されます。
このように、協議離婚においては、話し合いから合意の形成、その後の具体的な手続きまで、幅広い場面で弁護士は役割を果たすことになるのです。
協議離婚に弁護士は必要はあるの?メリットを紹介
さて、協議離婚において弁護士は前述の通りの役割を果たすことになるのですが、それによって具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
なぜ協議離婚で弁護士が必要なのか。弁護士に協議離婚を依頼することで、主に次のようなメリットが期待できます。
- 代理交渉でスムーズに協議離婚を進めることができる。
- より有利な条件で協議離婚をすることができる。
- 協議離婚にともなうストレスを軽減できる。
- 協議離婚にかかる時間や手間をおさえられる。
- 法的に有効な証拠の収集をサポートしてくれる。
- 離婚協議書や公正証書の作成を依頼することができる。
- 将来的な法的トラブルを防止できる。
- 調停や裁判に進んだ場合も対応してもらえる。
それでは、以下で具体的に見ていきましょう。
メリット①代理交渉でスムーズに協議離婚を進めることができる
協議離婚では通常、夫婦で話し合い、財産分与や慰謝料などの離婚条件を決める必要があります。しかし、夫婦関係が破綻している場合、当事者だけでは離婚の話し合いがスムーズに進まないことがあります。
弁護士に依頼すると、弁護士が依頼者の代理人として相手との交渉を行うことができます(代理交渉)。弁護士が依頼者を代理して相手との協議を進めていくため、依頼者は相手と直接顔を合わせたり、連絡を取ったりする必要なく、協議離婚を進めることが可能です。
弁護士は法的知識が豊富で、協議離婚の代理経験が豊富であるため、協議離婚の交渉も冷静かつ適切に進めていくことができます。当事者の話し合いでは協議離婚に応じてもらえなかったというような場合にも、弁護士が法的な根拠に基づいて交渉することで、協議離婚を成立させることができます。
弁護士は、相手との対立を最小限に抑えながら、円満な協議離婚を実現するよう努めます。弁護士が協議離婚の話し合いを依頼者の代わりに進めていくことで、夫婦が感情的になって話し合いが決裂するリスクを軽減することができ、結果としてスムーズな協議離婚の実現が期待できるのです。
メリット②より有利な条件で協議離婚をすることができる
協議離婚では、夫婦で話し合い、離婚の条件を決めなければなりません。しかし、夫婦関係が破綻している場合、自分の主張を通すことは難しく、要望が全て実現できないことも少なくありません。
離婚条件に関しても、慰謝料や財産分与などで適切な金額を請求するためには、慰謝料の相場の金額を把握し、自分のケースではいくら請求することが適切なのか、ある程度の法的知識が必要になってきます。
この点において、協議離婚を弁護士に依頼することで、適切な金額の算定から請求、実際の交渉まで、依頼者の利益を実現できるよう、弁護士は徹底的にサポートいたします。
具体的には、財産分与や養育費、慰謝料などの条件について相手と交渉する際に、弁護士は、以下の点に配慮しながら離婚協議を行います。
- 法的な根拠に基づいて、依頼者の主張を明確にする。
- 相手が納得できる条件を提示する。
- 交渉を有利に進めるための戦略を立てる。
- 依頼者の要望が通るよう、証拠や資料を収集する。
一方で、弁護士がいない場合には法的知識や交渉スキルの不足から、財産分与や条件交渉において不利な結果を招く可能性があります。感情的なトラブルや法的な誤解が生じやすく、依頼者の権利利益が十分に守られないという恐れもあるのです。
より良い条件で有利に協議離婚を成立させられるというのが、協議離婚を弁護士に依頼することの大きなメリットのひとつなのです。
メリット③協議離婚にともなうストレスを軽減できる
協議離婚を弁護士に依頼する際の3つ目のメリットは、協議離婚の話し合いや手続きに伴うストレスを軽減できることです。
協議離婚は、夫婦関係が破綻している場合でも、話し合いで離婚の条件を決めなければなりません。そのため、話し合いがスムーズに進まなかったり、相手と対立したりすることで、大きなストレスを感じる人も多いです。
弁護士に依頼すると、弁護士が依頼者の代理人として相手との交渉を行うことができます。そのため、依頼者は、相手と直接顔を合わせたり、連絡を取ったりせずに、離婚を進めることができます。
また、弁護士は、依頼者の状況や立場、気持ちを理解してサポートします。そのため、依頼者は安心して、協議離婚の手続きを弁護士に一任することができるのです。
具体的には、協議離婚を弁護士に依頼することで、次のようにストレスを軽減することが期待されます。
- 相手と直接連絡を取らなくてよいため、話し合いにともなう精神的な負担を軽減できる。
- 弁護士は法的な知識と経験に基づいて交渉を行うため、相手と対立するリスクを軽減でき、離婚協議がスムーズに進むことで依頼者も余計なストレスに悩むことがなくなる。
- 自分ひとりで協議離婚の手続きや進め方について悩む必要がなくなり、不安を感じずに協議離婚を進めることができる。
- 協議離婚後の生活についても、どのような手続きを利用できるか、どういった準備が必要か、といった面で依頼者をフォローしてくれるため、離婚後のことについて将来的な不安や心配を軽減できる。
法律の専門家である弁護士が、依頼者の悩みを共有し理解しているというのは、精神的にも何よりのメリットと言えるでしょう。
メリット④協議離婚にかかる時間や手間をおさえられる
協議離婚においては、夫婦が協力して離婚条件を話し合う必要があります。しかし、円滑な話し合いが難しい場合や相手との対立が生じると、手続きに時間と手間がかかることがあります。
たとえば、財産分与や親権に関する合意が得られない場合、交渉が難航し、話し合いが長引く可能性があります。当事者同士での話し合いでは、適切な案や折衷案などが相手から提案されることは少なく、お互いが自分の主張を取り下げたり譲歩しない限り、話し合いはどうしても長引いてしまいます。
また、夫婦での話し合いは感情的な対立が生じやすいです。これも、早期の協議離婚の成立が難しくなってしまうひとつの要因です。
夫婦間に複雑な事情があったり、預貯金以外にもさまざまな資産を有している場合などには、離婚条件について協議するための準備にも時間がかかってしまいます。財産や収入に関する正確な情報を揃えたり、客観的に事実を証明できるような証拠や資料を集めることに時間や手間がかかってしまいます。
こうした要因が複合的に影響するため、当事者だけで協議離婚を進めるには、多大な時間や手間がかかることが少なくありません。
弁護士に協議離婚の手続きを依頼すると、証拠収集や財産などの資料集めや請求金額の算定、交渉の準備なども弁護士に任せられますので、協議離婚にかかる時間や手間をおさえることが期待できます。
メリット⑤法的に有効な証拠の収集をサポートしてくれる
協議離婚では、離婚の条件を決める際に、財産分与や養育費、慰謝料などの事実関係について、相手と主張が対立することがあります。
そのような場合、法的に有効な証拠を収集しておくことで、自分の主張を立証することができます。
弁護士に依頼すると、弁護士が依頼者の代理人として、法的に有効な証拠の収集をサポートしてくれるため、この点もまた協議離婚を弁護士に依頼することの大きなメリットです。
証拠の収集自体は、弁護士に依頼しなくても、自分で行うこともできます。ですが、法的に有効な証拠を収集するためには、法律の知識や経験が必要です。
特に、証拠の収集が難しい場合や、相手に知られずに証拠を収集したい場合は、弁護士に依頼した方が良いでしょう。
メリット⑥離婚協議書や公正証書の作成を依頼することができる
協議離婚を弁護士に依頼するメリットのひとつは、離婚協議書や公正証書の作成を依頼することができるということです。
協議離婚では、離婚の条件を決めたとしても、後から合意などなかったと主張されたり、養育費の支払いが途絶えてしまったりと、トラブルが生じる恐れもあります。こうした場合に備えて、離婚協議書や離婚公正証書などの文書で、離婚条件について合意があったことを証明できるよう、備えておく必要があります。
離婚協議書や離婚公正証書は、離婚の条件を明確にし、後々のトラブルを防ぐために重要な書類です。
しかし、離婚協議書を自分で作成する場合、法律の知識や経験がないと、不備や誤りのある書類を作成してしまう可能性があります。また、相手と交渉しながら作成する必要があるため、時間や手間もかかります。
また、公正証書は、公証人が作成する離婚協議書です。公正証書は、裁判所の判決と同等の効力があり、強制執行が可能であるため、後々のトラブルが起きる可能性が低くなります。
協議離婚の手続きを弁護士に依頼する際には、離婚協議書や離婚公正証書の作成も弁護士に依頼することができるため、法的にも有効な合意内容の文書を作成しておくことが可能となるのです。
メリット⑦将来的な法的トラブルを防止できる
将来的な法的トラブルを防止できるということも、協議離婚を弁護士に依頼するメリットのひとつです。
協議離婚では、財産分与や養育費、親権や面会交流など、離婚に伴うさまざまな問題を話し合って決定します。しかしながら、法律の知識が不足していると、適切な条件を判断できなかったり、不利な条件に同意してしまったりする可能性があります。
また、話し合いで取り決めた事項を文書に残さなかったり、文書に残しても相手が守らなかったりすると、後でトラブルに発展してしまうことも考えられます。
協議離婚について弁護士に依頼しておくことで、話し合いの段階から法的トラブルを防止できますし、将来起こりかねない法的トラブルには何があるのか、という知識や経験に基づいたアドバイスが期待できます。
メリット⑧調停や裁判に進んだ場合も対応してもらえる
協議離婚では、夫婦で話し合い、離婚の条件を決めなければなりません。しかし、話し合いがスムーズに進まなかったり、相手と対立したりすることで、離婚調停や離婚裁判に進むケースもあります。
離婚調停や離婚裁判では、法律の知識や経験がないと、自分の主張を十分に伝えることができず、法的に有効な証拠が不十分だと、不利な結果になる可能性があります。
この点、経験豊富な弁護士であれば、協議離婚の段階で、離婚調停や離婚裁判を見据えた証拠収集や準備を行い、離婚調停や離婚裁判に進んだ場合にも、迅速に対応することが可能です。
ひとつの案件に対して、同じ弁護士が一貫して対応するため、次のような利点があります。
- 依頼者の事情や要望を詳しく理解しているため、進捗や状況に応じた変化にも柔軟に対応しつつ、適切なサポートが期待できる。
- 証拠や資料を揃えているため、一から証拠を収集したり、他の弁護士に引き継ぐ場合にかかる手間を省くことができる。
協議離婚を弁護士に依頼することの主なメリットは、以上の通りです。たしかに、弁護士への依頼は弁護士費用もかかり、相性の良い弁護士を探すことも大変ですが、それを上回るメリットもあります。
まずは無料法律相談を利用してみてはいかがでしょうか。
協議離婚で弁護士を立てるタイミングはいつが良い?
協議離婚で弁護士を立てるタイミングは、一概には言えませんが、次のようなタイミングで依頼することが一般的です。
- 協議離婚を決意したとき。
- 離婚協議がまとまらないとき。
- 離婚協議中、相手が弁護士を立てたとき。
協議離婚の場合も、弁護士に依頼するのは早い段階がおすすめです。ですので、離婚を決意した段階で、弁護士に相談していただくことをおすすめいたします。弁護士は、離婚に関する法律や判例、実務の知識を持っており、依頼者の権利や利益を守るために最善のアドバイスをしてくれます。
そして、離婚協議が難航する場合や、話し合いが進まない場合も、弁護士を立てるべきです。離婚協議がまとまらない場合、離婚調停や離婚裁判に進んでしまうこともあります。離婚調停や離婚裁判では、法律の知識や経験がないと、自分の主張を十分に伝えることができず、不利な結果になってしまう可能性もあります。なるべく話し合いで合意するためにも、早い段階で弁護士に依頼することを検討しましょう。
また、相手が弁護士を立てた場合にも、弁護士に依頼することをおすすめいたします。法律の専門家である弁護士を相手にするのは、多大な労力や時間、手間がかかります。同じように、法律の専門家である弁護士に任せる方が良いでしょう。
Q&A
Q1.協議離婚において弁護士はなぜ必要なのでしょうか?
協議離婚は夫婦だけで進めることができるため、必ずしも「必須」ではありません。ですが、協議離婚を進めるにあたって、弁護士は次のような役割を果たしてくれるため、協議離婚でも弁護士に依頼することが推奨されるのです。
- 夫婦の話し合いに同席して、法律的なアドバイスやサポートを提供する。
- 相手との話し合いを代理して行い、依頼者の利益を代表して交渉する。
- 慰謝料などの請求に必要な証拠を収集し、法的な手続きに備える。
- 離婚協議書や離婚公正証書などの重要な書類を作成し、確認や署名のサポートをする。
弁護士は、協議離婚をスムーズに進め、依頼者をサポートし、離婚に関する悩みやトラブルを減らす手助けをしてくれます。
Q2.弁護士に協議離婚を依頼することのメリットは何がありますか?
弁護士に協議離婚を依頼することで、依頼者にとっては以下のようなメリットがあります。
- 代理交渉でスムーズに協議離婚を進めることができる。
- より有利な条件で協議離婚をすることができる。
- 協議離婚にともなうストレスを軽減できる。
- 協議離婚にかかる時間や手間をおさえられる。
- 法的に有効な証拠の収集をサポートしてくれる。
- 離婚協議書や公正証書の作成を依頼することができる。
- 将来的な法的トラブルを防止できる。
- 調停や裁判に進んだ場合も対応してもらえる。
Q3.協議離婚を弁護士に依頼するタイミングはいつが良いでしょうか?
協議離婚を弁護士に依頼するタイミングについて、一概には言えませんが、次のようなタイミングが一般的です。
- 協議離婚を決意したとき。
- 離婚協議がまとまらないとき。
- 離婚協議中、相手が弁護士を立てたとき。
当法律事務所の無料相談をご利用ください
この記事では、協議離婚の手続きの流れに沿って、弁護士がどのような役割を果たすのか、どういったメリットがあるのか、具体的に解説させていただきました。
協議離婚は夫婦が円満に離婚を進める手段であり、弁護士に依頼することは必須ではないものの、スムーズかつ有利に進めるためには、弁護士の持つ法的な専門知識は重要です。
弁護士は夫婦間の話し合いに同席し、代理交渉を通じてスムーズな離婚を促進します。また、法的な知識と経験に基づき、証拠の収集や離婚協議書の作成をサポートします。協議離婚を弁護士に依頼することで、将来的な法的トラブルの防止や有利な条件での離婚が期待できます。協議離婚をご検討中の方や、協議離婚の話し合いが進まずにお困りの方がいらっしゃいましたら、弁護士へ依頼することをご検討ください。
当法律事務所では、初回の法律相談を無料としております。ぜひお気軽にお問合せください。
この記事を書いた人
雫田 雄太
弁護士法人あおい法律事務所 代表弁護士
略歴:慶應義塾大学法科大学院修了。司法修習終了。大手法律事務所執行役員弁護士歴任。3,000件を超える家庭の法律問題を解決した実績から、家庭の法律問題に特化した法律事務所である弁護士法人あおい法律事務所を開設。静岡県弁護士会所属。
家庭の法律問題は、なかなか人には相談できずに、気付くと一人で抱え込んでしまうものです。当事務所は、家庭の法律問題に特化した事務所であり、高い専門的知見を活かしながら、皆様のお悩みに寄り添い、お悩みの解決をお手伝いできます。ぜひ、お一人でお悩みになる前に、当事務所へご相談ください。必ずお力になります。