遺産分割調停中にやってはいけないこと・勝つためにすべきこと│欠席する場合の対処法も

遺産分割

更新日 2024.10.30

投稿日 2024.10.30

監修者:弁護士法人あおい法律事務所

代表弁護士 雫田雄太

略歴:慶應義塾大学法科大学院修了。司法修習終了。大手法律事務所執行役員弁護士歴任。3,000件を超える家庭の法律問題を解決した実績から、家庭の法律問題に特化した法律事務所である弁護士法人あおい法律事務所を開設。静岡県弁護士会所属。

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遺産分割調停とは、被相続人が残した財産を巡り相続人間で意見が合わない際に、家庭裁判所への申立てを通じて中立的な調停委員の助けを借りて解決を試みる手続きです。

遺産分割調停中にやってはいけないことがいくつかあります。これを理解しておくことは、不利な結果を避けるために非常に重要です。遺産分割調停中にやってはいけないことをしてしまうと、修復不可能な対立や誤解を招きかねません。この記事では、遺産分割調停中にやってはいけないことについて詳しく解説し、調停に勝つための具体的なアドバイスをご紹介します。

目次

遺産分割調停中にやってはいけないこと

調停を欠席する

遺産分割調停を欠席するのは避けるようにしましょう。

遺産分割調停は、相続人間で遺産の範囲、評価額、分け方など様々な話し合いが必要で長期化することが多いです。そのため、関係者は何度も裁判所に出頭する必要があり、仕事や家事を休むなどの負担が大きいものです。

しかし、調停期日に欠席すると、自分の主張や立場を伝えることができないため、不利な結果になってしまう恐れがあります。特に特別受益や寄与分などの主張がある場合などは、調停で直接調停委員に伝えなければ認められない可能性が高くなります。

遺産分割調停の欠席が続くと遺産分割審判に移行することになります。調停ではあくまでも話し合いで双方が合意すれば解決するので、法定相続分以外の割合も認めてもらえる場です。しかし、審判では当事者の主張立証、法律に基づいて厳格に判断され、法定相続分に従った分割しかできません。自分の考えをしっかり主張することで、出来るだけ自分が望む形で解決できるようにしましょう。

しかし、仕事等で調停期日にどうしても欠席せざるを得ない場合などもあるでしょう。やむを得ず欠席せざるを得ない場合の対処法については、下で詳しく解説していますのでそちらをご覧ください。

噓をつく

遺産分割調停中に嘘をつくことは、絶対にやめましょう。

自身に不都合な事実があるからといって嘘をついた場合、その嘘が相手方の証拠により明らかになれば、調停委員からの信頼を失うことになります。

また、一度嘘が発覚すると、嘘ではない他の主張までもが疑われることになり、自分に有利な結果を得るための試みが逆に自分の立場を弱めることになりかねません。

仮にその場で嘘が露呈しなかったとしても、他の発言との矛盾が生じる可能性もあります。

調停委員は、提出される証拠や話し合いの内容を基に中立的で公正な判断を下します。

不利な情報であっても隠さず、正直に伝えることで、調停委員の信頼を得ることができ、より良い解決につながる可能性が高まります。

感情的な主張を繰り返す

遺産分割調停は、しばしば相続人同士の立場の違いから感情的になりがちですが、調停の目的は公平な解決を見出すことにあります。しかし、感情的な振る舞い、例えば声を荒らげたり、自分の論理で相手を怒鳴りつけたりしていると、これ以上調停で話し合うことはできないと判断されてしまします。そうなると、調停不成立となり、審判に移行するため法定相続分に従った解決しかできません。

調停では、当事者が直接対話するのではなく、調停委員を介して意見を交換するため、感情的になることなく、冷静かつ客観的に自身の立場を説明することが求められます。相手方からの挑発に乗らず、冷静さを保つこと、相手の悪口を言うことを避けることは、調停委員に良い印象を与え、調停を有利に進めるためにも重要です。

もし相手方の顔を見ると感情的になってしまいそうな場合は、裁判所に申し出ることで、相手方と直接対面しないように配慮を求めることもできます。

調停委員に不誠実な対応をする

調停委員は公正中立な立場から紛争解決を目指していますが、当事者からの不誠実な態度や感情的な対応が見られると、気分を害し、信頼も失ってしまうので不利に扱われてしまう可能性もあります。

具体的には、調停期日に無断で欠席したり、連絡なしに大幅に遅刻する行為は、非常に不誠実な対応と受け取られます。これらの不誠実な振る舞いは、あなたの主張の信憑性を損ねることになりかねません。

調停過程で成功を収めるためには、調停委員に対して礼儀正しく、誠実な姿勢を示すことが重要です。相手方への悪口や非難を控え、冷静かつ建設的な対話を心掛けることで、調停委員の信頼を得られる可能性が高まります。

遺産分割調停を欠席するとどうなる?欠席せざるを得ない場合の対処法も

 

遺産分割調停を欠席するとどうなる?欠席せざるを得ない場合の対処法も

 

遺産分割調停の呼び出しを無視しても罰則はない

遺産分割調停の呼び出しに応じるかどうかは任意です。呼び出しに応じなかったとしても、法的な罰則が課されるわけではありません。

様々な理由から全ての相続人が調停に出席できるとは限りません。高齢で移動が難しい、話し合いに応じる意志がない、あるいは単に参加を望まない場合など、出席しない相続人が出る可能性は十分にあります。

実際に、相続人が調停に出席しない場合、代理人として弁護士を立てることが一般的ですが、話し合い自体に意欲がない場合には、弁護士も立てずに調停を欠席することも珍しくありません。特に、相続人の数が多い場合には、このようなケースも起こりうるでしょう。

法律上、家事事件手続法によれば、裁判所の呼び出しに正当な理由なく応じない場合、5万円以下の過料に処せられる可能性があります。しかしながら、実務上このような罰則が適用されることはほとんどなく、遺産分割調停における欠席に対して罰則が科されることはまれです。

なぜなら、遺産分割調停はあくまでも話し合いによる解決を目指すもので、話し合いを強制するものではないからです。

遺産分割調停の呼び出しを無視しても罰則はありませんが、欠席しても調停は行われるため不利な立場に立つ恐れがあります。

遺産分割調停は欠席しても行われる

遺産分割調停の期日には、相続人全員に呼び出しがかかりますが、欠席する参加者がいても調停は進行します。

調停期日には調停委員は、その場にいる参加者のみから情報を収集し、話し合いを進めます。調停は通常、1回きりで終了するものではなく、1ヶ月に1回程度のペースで、合意に至るか、これ以上の話し合いが無意味だと判断されるまで約1年ほど継続されます。

ただし、調停に継続的に欠席することは避けるべきです。特に、特別受益や寄与分がある場合は、可能な限り調停に参加し、それを主張しなければ認めてもらえません。

欠席が続くと、遺産分割審判へと移行することになりますが、その場合は裁判所が遺産の分割方法を決定するため、不利益な内容で遺産の分割方法が決まってしまう可能性もあります。

出来るだけ調停に出席して自分にとって有利な解決になるよう主張、交渉することが重要です。

欠席が続くと審判に移行する

遺産分割調停の欠席が続くと、話し合いによる解決が困難と判断され、遺産分割審判へと移行します。(家事手続法第272条)

第二百七十二条 調停委員会は、当事者間に合意(第二百七十七条第一項第一号の合意を含む。)が成立する見込みがない場合又は成立した合意が相当でないと認める場合には、調停が成立しないものとして、家事調停事件を終了させることができる。

(引用:e-GOV法令検索「家事事件手続法」)

遺産分割調停では、相続人間で譲れる部分は譲り合いながら、法定相続分に縛られない柔軟な解決をすることもできます。

しかし、遺産分割審判では、裁判所が法律に基づき分割方法を決定します。当事者の主張がどれだけ強くても、法律の枠組みや証拠があるかどうかによってのみ判断されることとなります。証拠が不足している場合や提出された証拠が裁判所によって不十分と判断されれば、その主張は支持されません。

結果として、当事者の一方的な希望や根拠のない主張は認められず、自身の望むような分割方法になるのは難しくなります。

そのため、遺産分割調停には積極的に参加し、法律に縛られない柔軟な解決ができる機会を逃さないようにしましょう。

遺産分割調停を欠席せざるを得ない場合の対処法

期日を変更してもらう

仕事などで、どうしても調停の期日に都合がつかない場合は、裁判所に期日変更の申立てを行うことが可能です。調停は通常、平日の日中に行われるため、どうしても仕事で出席できないケースもあるでしょう。このような場合、裁判所に連絡を取り、事情を説明して期日の変更を申し立てるようにしましょう。

ただし、期日変更の申し立てが必ずしも認められるわけではありません。裁判所は調停委員のスケジュールや調停室の利用状況などを考慮して期日を設定しているため、一定の制約が伴います。期日変更が認められない場合もありますが、その際は次の期日に出席できるよう、希望する日程を裁判所に伝えて調整を依頼するようにしましょう。

また、遺産を相続する意志がない場合には、相続放棄や相続分の放棄・譲渡を検討することも一つの選択肢です。特に相続放棄は、相続が開始してから3ヶ月以内に行う必要があるので注意してください。相続放棄をする際は、被相続人の借金の有無なども慎重に調べて判断しなければなりません。

代理人として弁護士を立てる

遺産分割調停を欠席せざるを得ない状況にある場合、代理人として弁護士を立てることをおすすめいたします。

調停は平日の日中に行われるため、多くの人が仕事などで出席するのが難しいでしょう。特に、調停が一度で解決することは少なく、複数回にわたって行われることが一般的ですから、その都度出席することはとても負担になるでしょう。

このような状況では、弁護士を代理人として立てることで、遺産分割調停に代わりに出席してもらうと良いでしょう。

弁護士は法的な知識と経験を持っており、依頼者の利益を最大限に守るために代理人として法的主張や立証を行います。また、遺産分割を依頼者にとって有利に進めるための戦略を立てることができるため、自分自身で参加するよりも、より良い結果を期待することができます。

特に、他の相続人が弁護士を代理人として立てている場合は、自身も弁護士を立てることで不利益な結果になるのを防ぐようにしましょう。

電話会議システムやテレビ会議システムを利用する

遠方に住んでいる、身体的な理由で移動が困難、または極めて忙しいために遺産分割調停に出席できない場合は、電話会議システムやテレビ会議システムを利用できる場合があります。

これを利用すると、期日の時間に電話やパソコンの前にいることができれば、調停の場に直接行かなくても、協議に参加することができます。

ただし、この方法を利用するためには、事前に裁判所の承認が必要です。電話会議やテレビ会議を希望する場合は、可能な限り早期に裁判所にその旨を伝え、必要な手続きを行うようにしましょう。

相続の調停で勝つためにすべきこと

相続調停で勝つとは、自分の望む方向で調停が合意に至ることを意味します。

調停では、相続人間で意見が分かれ、それぞれの主張が対立するため、双方の一方が何らかの形で譲る必要があります。妥協の度合いが少なく、自分の希望により近い相続が実現できた場合、それを「勝つ」と表現することができます。

相続調停で勝つためには、いくつかの重要なポイントがあります。

法律の専門家である弁護士に依頼する

相続調停は、遺産分割協議がうまくいかなかった場合に、裁判所を利用して話し合いを行う手続きです。しかし、法律知識がない一般人が、感情的になりやすい相続問題で冷静に主張を展開し、有利な結果を得るのは簡単ではありません。

そこで、弁護士を立てることで、以下のメリットを得られます。

1.法律に基づいた適切なアドバイスを受けられる

弁護士は、相続に関する法律の専門家です。相続法は複雑で、通常すべてを理解して適切な対応や首長をすることは難しいものです。弁護士は豊富な知識と経験から、相続人にとって最適な解決策を検討し、有利な解決ができるようサポートすることができます。

2.主張を整理し、証拠を集める

弁護士は、依頼者の主張を明確に整理し、それを裏付けるための証拠を集めます。主張したいことに、どのような証拠資料が必要か、通常判断することは難しいでしょう。弁護士は様々な相続問題を扱っているためスムーズな証拠集めが可能です。また代理人として代わりに取得することもできます。

3.交渉を有利に進める

弁護士は、豊富な経験と交渉力を活かして、依頼者の利益を守り、有利な条件で調停を成立させられるよう交渉します。調停では、代理人として出席し、依頼者の代わりに主張・立証を行います。また相手の主張を分析し、法的に正しくない主張については反論します。

4.感情的にならず冷静に対応できる

相続は感情的な問題になりがちですが、弁護士が介入することで客観的かつ冷静に話し合うことが可能となります。これにより、無駄な水かけ論などを防ぎ、よりスムーズで合理的な話し合いができます。相続人同士で話し合いを続けるよりも、より良い遺産分割を実現することができるでしょう。

5.時間と労力を節約できる

弁護士に依頼することで、調停に必要な手続きや準備をすべて任せることができます。調停を申し立てる際は戸籍謄本や財産に関する書類など様々な書類を準備する必要がありますが、弁護士はこれらを代わりに取得することができます。また、申立書などの作成、提出も代理人として行うことができるため、時間と労力は大幅に節約することができます。

6.精神的な負担を軽減できる

弁護士に依頼することで、相手方と直接話し合う必要がなくなるため、精神的負担は大幅に軽減できます。また、調停は1年以上継続することも多くあります。その間、調停の準備や証拠や主張書面の準備などを続けることは大きな負担となるでしょう。弁護士に任せることで、安心して日常生活を送ることができます。

自分の主張を整理しておく

遺産分割調停は、相続人同士が話し合いによって遺産分割方法を決定する手続きです。しかし、感情的になりやすく、準備なしに臨むと、自分の意見をうまく伝えられず、希望通りの結果を得られない可能性があります。

そこで、相続調停で勝つために、自分の主張を事前に整理しておくことが重要です。

1. 主張をメモ書きする

調停では、双方の当事者は調停委員に自分の主張を伝える機会が与えられます。しかし、緊張や感情的な理由で、話す内容を忘れてしまったり、うまく伝えられなかったりすることがあります。

事前に話す内容をメモ書きしておくことで、以下のようなメリットを得られます。

  • 漏れなく正確に主張を伝えられる
  • 緊張を和らげ、冷静に話せる
  • 論理的に話すことができる

メモ書きには、以下のポイントを盛り込みましょう。

  • 自分が希望する遺産分割方法
  • 主張を裏付ける証拠
  • 相手方の主張への反論

2. 主張のポイントを押さえる

自分の主張をしっかりと準備しておけば、希望通りの結果を得られる可能性が高くなります。
時間をかけて、下記のポイントを参考にしながら、自分の主張を整理しておきましょう。

  • 民法や相続法などの条文、判例を引用するなどして法律に基づいた主張をする
  • 客観的に証明できる事柄と個人の意見や主張は明確に分けておく
  • 出来事や主張は時系列順に説明して、話の流れを分かりやすくする
  • 出来るだけ個人的な感情や主観は排除して、客観的な証拠で裏付けられる事実を中心に述べる
  • 金額や期間など具体的な数字を用いることで、主張をより説得力のあるものにする

これらのポイントを意識することで、調停委員に自分の主張を効果的に伝え、希望通りの結果を得られる可能性が高くなります。

証拠を提示する

主張するだけでは説得力に欠ける場合があり、希望通りの結果を得られない可能性があります。
そこで、自分の主張を裏付ける証拠を提示することが重要です。遺産分割調停で役立つ証拠には、以下のようなものがあります。

1. 遺産の使い込みを主張する場合

  • 預金通帳の取引履歴:不自然な出金や振込を確認できる
  • 残高証明書:使い込みによって残高が減少していることを証明できる
  • 預貯金の振込伝票:誰に、どのような目的で振り込んだのかを確認できる

2.寄与分を主張する場合

  • 要介護認定通知書:被相続人の介護度を確認できる
  • 要介護の認定資料:介護が必要になった経緯を確認できる
  • 介護サービス利用表:実際にどのような介護サービスを利用していたのかを確認できる
  • 診断書やカルテ:被相続人の病状を確認できる
  • 医療・介護機関の領収書:医療費用や介護費用を支払っていたことを証明できる
  • 介護の記録:介護の内容や時間を記録したもので、介護の負担を証明できる

3.特別受益を主張する場合

  • 預金通帳の取引履歴:被相続人から現金を受け取ったことを証明できる
  • クレジットカードの明細:被相続人の生活費を負担していたことを証明できる
  • 登記簿謄本(全部事項証明書):被相続人から不動産の名義を移転されたことを証明できる
  • 学費の領収書:学費を支払っていたことを証明できる

相手の主張も聞き、妥協点をみつける

自分の主張ばかり主張しても、相手方が納得しなければ、調停は成立しません。

調停で勝つためには、相手の主張をしっかりと理解し、共に納得できる解決を目指すことが重要です。

まず、相手方の主張を丁寧に聞き、その根拠を理解することから始めます。その際は相手の感情に共感し、尊重する姿勢を持つことが大切です。そうすることで、調停の場でより建設的な議論が可能になります。

次に、譲れないポイントと妥協できるポイントを明確にし、双方が納得できる解決策を探します。ここで重要なのは、感情的にならず冷静に話し合いを進めることです。一方的に意見を押し付けて相手の話を聞かないのでは調停は成り立ちません。

また、妥協点を見つけるまでは、時間と忍耐が必要です。双方の意見が平行線をたどる場合は、弁護士や調停委員に相談し、第三者の意見を参考にするとよいでしょう。

遺産分割調停中にやってはいけないことに関するQ&A

Q: 遺産分割調停中に嘘をつくことのリスクは何ですか?

A: 遺産分割調停中に嘘をつくと、様々なリスクが生じます。まず、調停委員や他の相続人からの信頼を失うことになり、あなたの主張がすべて疑われるようになります。嘘が発覚した場合は、調停が不利な方向に進む可能性が高く、最終的にはあなたに不利な調停結果につながる恐れがあります。調停において信頼性は非常に重要であり、嘘はその信頼を損なうため、絶対に避けるべき行為です。

Q: 遺産分割調停を欠席する場合、どのような対応を取るべきですか?

A: 遺産分割調停をやむを得ず欠席する場合は、可能な限り早期に裁判所にその旨を通知し、欠席の理由を説明して期日を変更してもらうようにしましょう。また、可能であれば代理人を立てるか、電話会議システムやテレビ会議システムの利用を申し出ることで、なるべく調停に参加するようにしましょう。欠席を繰り返すと審判に移行し、不利な結果になってしまう可能性があるため、適切な手続きを踏み、調整を求めることが大切です。

Q: 相続調停で勝つためには、どのような戦略を立てるべきですか?

A: 相続調停で勝つためには、まず弁護士に相談し、専門的な助言を得ることが重要です。さらに、自己の主張と相手方の主張を冷静に分析し、妥協点を見つける努力をする必要があります。調停は双方が納得する解決を目指すため、相手方の立場、主張を理解しようとする必要があります。また、最終的には双方にとって有益な解決ができるよう、譲り合う姿勢を保つことがカギとなります。

Q: 遺産分割調停において弁護士を立てるメリットは何ですか?

A: 弁護士を立てることには様々なメリットがあります。弁護士は法律の専門知識と豊富な経験を持ち、依頼者の利益を最大限守り、最も有利な解決策を提案できます。また、弁護士は交渉のプロフェッショナルであり、相手方や調停委員との交渉を有利に進めることができます。さらに、感情的な話し合いを避け、冷静に客観的な視点で話し合いを進めることができます。調停をスムーズに進行させ、望む結果を得やすくなります。

まとめ

遺産分割調停は、相続人同士が話し合いによって遺産分割方法を決定する手続きです。しかし、感情的になりやすく、ついついやってはいけないことをしてしまうことがあります。

この記事では、遺産分割調停中にやってはいけないことについて、ポイントについてまとめて解説しました。ポイントを意識することで、円滑な調停を進め、希望通りの結果を得られる可能性が高くなります。

また、遺産分割調停を欠席すると不利な結果になる恐れがありますので、可能な限り出席し、やむを得ず欠席する場合は適切な手続きを踏んでください。

相続調停で勝つためには、相手の主張も理解し、共に納得できる妥協点を見つけ出すことが重要です。しかし、相続人同士ではなかなか話がまとまらず、長期化するケースがほとんどです。弁護士による適切な準備と交渉力で、遺産分割調停をスムーズに進め、相続人全員が納得できる解決策を見出すことが可能となります。遺産分割協議がまとまらずお困りの方は、ぜひ一度弁護士法人あおい法律事務所にご相談ください。

この記事を書いた人

弁護士法人あおい法律事務所
代表弁護士

雫田 雄太

略歴:慶應義塾大学法科大学院修了。司法修習終了。大手法律事務所執行役員弁護士歴任。3,000件を超える家庭の法律問題を解決した実績から、家庭の法律問題に特化した法律事務所である弁護士法人あおい法律事務所を開設。静岡県弁護士会所属。

家庭の法律問題は、なかなか人には相談できずに、気付くと一人で抱え込んでしまうものです。当事務所は、家庭の法律問題に特化した事務所であり、高い専門的知見を活かしながら、皆様のお悩みに寄り添い、お悩みの解決をお手伝いできます。ぜひ、お一人でお悩みになる前に、当事務所へご相談ください。必ずお力になります。