遺産分割は弁護士に!遺産分割協議を弁護士に相談するメリットとは?

遺産分割では、「誰がどの遺産のどれだけ受け取るのか」、「不動産をどのように分けるのか」といったことを決めなければなりません。
遺産分割についての話し合いや調停で決めた内容は、直接関わった相続人だけでなく親族全員に影響を及ぼします。そのため、トラブルが起こることも珍しくありません。相続人間で意見が合わず、遺産分割が原因で長期的な対立が起き、相続手続きが終わるまでにかなりの時間がかかってしまうこともあります。
また、遺産分割について正しい知識がないと、自分の相続分を不当に減らされてしまうなどのリスクもあるのです。
このようなトラブルを避けるために、遺産分割の手続きは弁護士にご相談いただくことをお勧めいたします。
弁護士は、遺産分割の手続きを適切・迅速に進めることができ、公正で有利な条件での解決も期待できるでしょう。
ですが、弁護士に依頼すると具体的に何が良いのか、費用はどれくらいかかるかなど、遺産分割における弁護士の働きは一般的に知られていないかと思います。
そこでこの記事では、遺産分割を巡るトラブルや問題に直面した際に、弁護士に相談・依頼するメリットについて、具体的にご紹介させていただきます。
遺産分割を弁護士に依頼するか検討中の方にとって、本記事がご参考となりましたら幸いです。
目次
遺産分割は弁護士に
弁護士に依頼するかを考える際、そもそもなぜ弁護士に依頼すべきなのかを知っていなければ、自身の状況に応じた適切な判断ができません。
そこで、まずは弁護士に遺産分割を依頼することで得られるメリットについて、詳しく見ていきましょう。
遺産分割を弁護士に依頼するメリット
①協議、調停、裁判を代理人として進めてくれる
遺産分割を弁護士に依頼することの大きなメリットが、協議や調停、裁判といった法的手続きを代理してもらえる、という点でしょう。
遺産分割の初期段階では、相続人全員で話し合う遺産分割協議をすることになります。そして、協議で合意が得られない場合、次の手段として家庭裁判所での調停を検討することになります。調停でも解決しなければ、最終的に裁判に発展する場合もあるでしょう。
こうした法的手続きでは、遺産相続に関する専門知識が必要不可欠です。
また、感情的に対立しやすい遺産相続という手続きでは、当事者だけでは冷静かつ正確な判断を下すことが難しくなることも少なくありません。
この点、弁護士に依頼すれば、依頼者は相手方との直接のやり取りを避けることができますし、家庭裁判所での手続きも弁護士が代理人として行うため、手続きにかかる手間を省くことができ、時間やストレスが大幅に軽減されます。
また、万が一、遺産分割協議での合意に至らず、調停や審判に進むことになった場合でも、弁護士が引き続きサポートすることが可能です。遺産分割のこれまでの流れをよく知っている弁護士が調停にも対応できますし、話し合いの段階で調停や訴訟を見据えた対応を取ることもできるでしょう。
裁判手続きにおいては、弁護士が説得力のある主張を展開し、適切な証拠資料を提出しますので、調停委員や裁判所に主張を認めてもらいやすくなります。
弁護士に依頼することによって、協議や調停、審判を有利に進めることが可能になるのです。
②遺産分割協議書を正確に作成してもらえる
遺産分割協議が成立したら、口頭の約束で終わってしまうことのないよう、遺産分割協議書を作成しておくことが望ましいです。遺産分割協議書は、相続人間の合意内容を正式に記録した文書になるため、その後の不動産の名義変更や預貯金の払戻し等の相続手続きでも欠かせない書類になります。
遺産分割協議書の作成自体は誰にでも可能ですが、法的に有効な遺産分割協議書を作るためには、専門的な知識が重要です。もし協議書に不備があると、法務局や金融機関では受け付けられず、相続手続きが遅延してしまう恐れがあります。また、将来的に相続トラブルの原因となる場合もあるのです。
弁護士に遺産分割協議書の作成を依頼することで、法的要件を満たし、全ての情報を正確に記載した遺産分割協議書を作成することができます。法務局や金融機関での手続きもスムーズに進み、相続手続きにおけるトラブルを最小限に抑えることが期待できるでしょう。
③法的に適正な方法で遺産を分けることができる
遺産分割には、「誰が相続人として認められるか」や「各相続人にどの程度の割合が適用されるか」などの決めるべき事柄がたくさんあります。こうした内容について、ただ相続人間で決めれば良いというわけではなく、法律の規定に反することのないように決めていかなければなりません。
そのため、遺産分割に関する法律について正確に理解していなければ、遺産分割協議を進めることは難しいのです。それだけではなく、自身の権利や法律上の制約について把握していないと、自身に不利益な条件で合意してしまう可能性も高まってしまいます。
弁護士は、遺産分割についての法的要点に精通しておりますので、遺産分割を適切に進めるための知識を提供することができます。さらに、不公平な要求をしてくる相続人に対しても、法的根拠に基づく解決策を提示することができます。
例えば、特定の相続人が過大な相続財産を要求する場合でも、法定相続分に則った分割案を提示するなど、法的知識を駆使して他の相続人を納得させることが可能です。
あるいは、被相続人の財産の形成に特別な貢献をした相続人への「寄与分」についても、主張がどの程度認められるかの見通しを立て、有利に進めていけるよう主張立証をすることができます。
このように、弁護士に遺産分割を依頼することで、法的知識に裏打ちされた公正で適切な遺産分割を実現することが期待できるのです。
④ストレス軽減と心理的負担の緩和
ストレスの軽減と心理的負担の緩和も、弁護士に遺産分割を依頼するメリットの一つです。
遺産分割協議は親族間で行われるため、本音で話すことが難しかったり、感情的なトラブルが生じたりすることが少なくありません。
この点、弁護士に遺産分割協議を依頼すると、弁護士が依頼者の代理人として話し合いを行いますので、依頼者は相手と直接やり取りすることがなくなり、精神的なストレスを軽減できます。
なお、交渉の代理は弁護士にのみ認められた業務ですから、司法書士や税理士、行政書士など他の専門家では対応できません。
法的手続きが長引く場合でも、弁護士が全体の進行をしっかり管理してくれるため、依頼者が常に手続きの進み具合を気にする必要がなくなります。「法律の専門家に任せている」という安心感を得られることも利点となるでしょう。
弁護士は、手続きの状況を適切なタイミングで報告し、必要なときには随時相談に乗ってくれるので、依頼者は安心して任せることができます。
弁護士に依頼することによって、遺産分割の話し合いが長期化しても、日常生活や精神状態に与える悪影響を最小限に抑えることができます。余計な心配をせず、精神的な負担を軽減しながら、スムーズに問題を解決することが期待できるでしょう。
遺産分割の手続きは多くの場合ストレスが伴いますが、弁護士のサポートによって、この負担を軽減し、よりスムーズに相続手続きを進めることが可能となるのです。
⑤相続人・相続財産の調査や書類作成を適切に行える
いざ相続を始めると、誰が相続人となるのか分からないケースも少なくありません。兄弟姉妹が多かったり、親族が遠方にいて家族関係を把握しづらかったりと、相続人の特定が難しい場合もあるでしょう。しかし、遺産分割を進めるためには、全ての相続人を確定させなければなりません。
ですが、相続人の特定作業をしようとすると、被相続人の一生を通じた全ての戸籍謄本を取得しなければならないため、なかなか手間がかかります。特に、被相続人が高齢であるほど、出生までを追うと時代をかなり遡ることになるため、一見すると読みづらい手書きの戸籍謄本等も出てきます。戸籍謄本の正確な情報を読み取って、相続関係を洗い出さなければならないため、非常に面倒で煩雑な作業が続くのです。
さらに、相続財産調査においても、被相続人の財産全体を把握するために様々な資料の収集が必要です。相続財産の調査は、時間がかかるうえに専門的な知識も必要なため、日常生活を送りながらこなすのは難しい場合が多いです。
このような相続人・相続財産の調査も、弁護士に依頼することで、漏れなく正確に行うことができます。
加えて、弁護士は相続関係説明書や相続財産目録の作成も行い、正確かつ効率的に手続きをサポートすることができます。
相続関係説明書とは、相続人と被相続人との法的な関係を一覧にした書類です。金融機関や不動産の登記手続きにおいて、相続人が誰なのかを明確にするため、被相続人の家族構成や相続人の関係性を図や表にまとめる必要があります。
相続財産目録は、被相続人が残した財産の一覧をまとめた書類です。この書類には、不動産、預貯金、株式、債務など、すべての相続財産とその評価額が記載されます。正確に作成された財産目録は、相続人間で公平に遺産分割を進めるために非常に重要なのです。
以上の通り、弁護士は、相続人や相続財産を調査し、相続関係説明書や相続財産目録を不備なく作成します。金融機関や法務局、家庭裁判所などでの手続きを進めるにあたっては、非常に有用なのです。
⑥将来的なトラブル予防・発生したトラブルの円滑な解決ができる
親族といっても、日頃から関係性が良好とは限りません。また、たとえ普段は良好な関係を築けていても、遺産分割協議中の意見の不一致から、感情的な対立が生じることは珍しくありません。遺産や負債といった財産が絡むと、家族間でも対立が起きやすいものです。
こうした状況で遺産分割を進めても、「やっぱり分割内容に納得できない。」、「遺産分割をやり直したい!」と後になって話を蒸し返されてしまう恐れがあります。
こうした事態が起こることを避けるべく、また、トラブルが生じた際にはなるべく円滑に解決できるよう、弁護士に依頼することが推奨されます。
例えば、遺産の価値評価や分割方法に関しては、親族間で解釈が異なり、不公平感や不満が生じやすいです。弁護士が関与することで、法的に正当な解決策を提供するだけでなく、当事者間の対立を緩和し、客観的な立場から冷静に話し合いを進めることが可能です。
また、弁護士は法的手続きの流れや必要な書類の準備に精通しているため、遺産分割協議を効率的に進めることができます。適切な契約書や合意書を作成し、後から不満が出ないように事前にリスクを排除することができるのです。このように、事前に弁護士に相談することで、法的に正しい考え方や解決方法を確認し、合意内容を検討することができるため、将来的なトラブルを回避しやすくなります。
また、自分たちだけでは解決できず、相続手続きでトラブルが実際に発生した場合でも、弁護士は法律に基づいた冷静な対応を行い、裁判所を含めた適切な解決策を模索します。
弁護士に依頼すれば、相手方との交渉を代行してもらうことができますし、必要に応じて家庭裁判所における遺産分割調停の代理人として手続きや話し合いを代行してもらうことができます。弁護士が介入することで、相手方も感情的な対応を抑え、話し合いを受け入れやすくなります。これにより、よりスムーズに遺産分割の協議が進むことが期待できます。
遺産相続に関わる専門家には司法書士や行政書士もいますが、法律相談を受け、実際のトラブル解決を担うことができるのは弁護士だけです。法的な知識と経験を持つ弁護士に依頼することで、遺産分割の問題が効率的かつ円滑に解決される可能性が高まります。
⑦遺言書の有効性を判断してもらえる
遺言書が存在しても、それが必ずしも法的に有効とは限りません。遺言書が法的な要件を満たしていない、または偽造や改ざんの疑いがある場合、その遺言書は無効となってしまう恐れがあります。
この点、弁護士は、遺言書の要式の確認、筆跡の鑑定、保管状態の評価などを通じて、その遺言書が法的に有効かどうかを判断します。遺言書の内容や作成状況に疑問点がある場合、弁護士は「遺言無効確認調停」や「遺言無効確認訴訟」といった法的手段を利用して、遺言書の有効性を確認することができるのです。
遺言書が無効であると判断されれば、遺産分割の基準が変わり、相続財産の分配方法も変わります。そのため、遺言書が有効かどうかを正確に判断することは、遺産分割が公正かつ正確に行われるために必要不可欠なのです。
⑧遺留分請求の可否の判断と請求を代行してもらえる
遺留分とは、法定相続人が最低限保障されている遺産相続の権利を指します。たとえ遺言があったとしても、この遺留分は侵害されるべきではありません。
弁護士は、遺言の内容や遺産分割の内容を確認し、遺留分を侵害していないかどうかを判断します。依頼者の遺留分が侵害されている場合は、遺留分の請求が必要かどうかについてアドバイスを提供し、遺留分の請求手続きも代行することができます。
遺留分の請求は、相手との感情的な対立を招く可能性が高く、一人で行うには複雑で、精神的にな負担も非常に大きいです。
さらに、遺留分の請求には「相続開始と遺言を知ってから1年間」という期限があり、この期限を過ぎると請求権を失ってしまうため、迅速な対応が必要となります。
遺産分割を弁護士に依頼することで、このような遺留分請求についても、適切かつ効率的に行うことが可能となります。
弁護士は、請求期限内に迅速・適切に手続きを進め、必要に応じて相手方との交渉を代行します。これにより、当事者間での感情的な対立を避けつつ、法定相続人の権利を保護することが期待できるのです。
遺産分割協議は弁護士にご依頼ください
遺産分割手続きを進めるにあたって、ほとんどの場合、まずは遺産分割協議を行うことになるかと思います。
話合いがこじれて調停や訴訟に発展すると、手間も費用も余計にかかることになってしまい、長引くと数年間もめることになりかねません。
そのため、遺産分割協議の段階で弁護士にご相談いただくことをお勧めいたします。
遺産分割協議は、相続人同士の意見が対立したり、感情的な問題が絡んだりして、なかなかスムーズに進まないことがよくあります。また、遺産分割は、財産評価の方法や特別受益・寄与分の考慮、遺留分への対応など、法律的に難しい判断が必要になることも多く、専門的な知識や経験が求められます。
弁護士に遺産分割協議を依頼すれば、相続人同士の間に入り、公正な立場から適切なアドバイスをすることができます。
また、遺産分割に精通した弁護士であれば、相続に伴うさまざまな手続きや交渉をスムーズに進められるため、精神的負担を軽くできるのも大きなメリットです。
遺産分割を弁護士に依頼する流れ
遺産分割を弁護士に依頼してから解決までの流れですが、まず弁護士との初回相談を行い、相続人や遺産の状況、費用などを確認します。依頼を決めたら委任契約を結び、弁護士が相続人や相続財産、遺言の有無などの調査を進めます。
その後、弁護士が遺産分割の案を作成して相続人同士の協議を代行し、合意がまとまれば遺産分割協議書を作成します。遺産分割が完了したら、弁護士費用の清算をして依頼は終了となります。
なお、もし遺産分割協議で話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所での調停や訴訟に進むことになるでしょう。この場合、手続きを引き続き弁護士に依頼するのか、あるいは他の弁護士に依頼するかを検討します。
遺産分割協議を依頼している場合、同じ弁護士に継続して依頼すると、調停・訴訟の弁護士費用について一部安くなる場合もあります。この点は、事前に確認しておくと良いでしょう。
遺産分割を弁護士に依頼した場合の費用相場
ところで、前述の通りのメリットがある弁護士ですが、依頼しようと思っても、費用が気になる方も多いのではないでしょうか。
遺産分割を弁護士に相談・依頼する際に発生する主な費用には、相談料、着手金、報酬金、実費・日当があります。これらの費用は弁護士や法律事務所によって異なりますが、一般的な相場は以下のようになります。
弁護士費用は高い、というイメージだけで判断して、弁護士への依頼を断念してしまうのは非常にもったいないことです。
無料相談などでその法律事務所の料金体系についても確認し、弁護士への依頼を前向きに検討していただければと思います。
そして、弁護士に相談すると決めたら、自分に合った弁護士を実際に選んでいくことになります。この時、何を判断材料にして、どういった点を基準に選べば良いのでしょうか。
遺産分割の問題を弁護士に依頼する際には、まず相続問題の解決実績が豊富な弁護士を選ぶことが重要です。相続に精通した弁護士であれば、単なる遺産分割だけではなく、遺留分や遺言書の問題など、幅広く複雑な相続トラブルへの対応力や提案力を備えているからです。
また、料金体系が明確であるかどうかも大切なポイントです。費用について初回相談料、着手金、成功報酬、その他の実費まで事前に丁寧に説明してくれる弁護士なら、依頼者は全体の費用を把握して予算を立てやすくなり、安心して手続きを任せることができます。
初回相談時の印象や相性も重要な要素です。弁護士が法律の専門用語を分かりやすく説明してくれるか、依頼者の悩みや不安に共感し丁寧に向き合ってくれるか、また迅速に連絡がとれるかなど、信頼できる弁護士かどうかをしっかり確認しましょう。初回相談をしたら必ず依頼しなければならないということはありませんので、気になる弁護士が複数いる場合には、それぞれの相談結果を比較して、自分にとって最も信頼でき、安心して依頼できる弁護士を選ぶようにしましょう。
遺産分割に強い弁護士の選び方については、こちらの関連記事で詳しくご説明しております。
本記事とあわせて、ぜひご覧ください。
相続問題は長期間にわたる可能性があるため、信頼できる弁護士を選ぶことが重要です。多少費用が高くても、より良いサービスを提供する弁護士に依頼することが、長期的に見て最良の結果を得ることが期待できるでしょう。
遺産分割と弁護士に関するQ&A
Q1.弁護士に相談する前に、遺産分割に関してどのような資料や情報を用意するのが最適ですか?
A: 弁護士に相談する際、被相続人の戸籍謄本、相続財産に関する詳細なリスト(不動産の登記情報、銀行口座の明細、投資資産の詳細など)、存在する場合は遺言書のコピー、および他の相続人の情報などを準備しておくと良いでしょう。これらの情報があれば、弁護士はより具体的かつスムーズに分析とアドバイスを行うことができます。
Q2.弁護士が遺産分割協議に介入すると、どのようなメリットがありますか?
A: 弁護士が遺産分割協議に介入すると、冷静な第三者の視点から協議が進められ、話し合いをスムーズに進められるというメリットがあります。弁護士が法律の専門家として意見を提供し、感情的にならないように話し合いを進行するため、当事者間の感情的な対立が抑えられるでしょう。
また、弁護士が手続きを代行するため、相続人が直面するストレスが大幅に軽減されます。特に、遠方の相続人との話し合いや複雑な交渉が必要な場合、弁護士がこれらをすべて代わりに行うことで、依頼者は話し合いの結果を待つだけで済み、ストレスを感じる機会が格段に減少します。手間も時間も最低限で済みますので、遺産分割協議が進行している間も、普段とほとんど変わらない日常生活を送ることができるでしょう。
Q3.遺産分割協議を弁護士に依頼する際のデメリットは何ですか?
A: 遺産分割協議を弁護士に依頼するにあたって、弁護士費用がデメリットとなりかねません。しかし、増額された遺産分割の取り分と比較して、弁護士費用が高い場合でも、将来のトラブルを未然に防ぐことを考慮すれば、弁護士費用に見合う大きな利益があると言えます。
ただし、相続に関連する手続きに不慣れな弁護士に依頼すると、かえって手続きに時間がかかってしまう可能性がありますので、弁護士の選び方には注意が必要です。適切な弁護士を選べば、多くの場合、メリットがデメリットを上回るでしょう。
また、弁護士費用について疑問や不安がある場合は、初回相談の際に確認しておくと安心です。
まとめ
この記事では、遺産分割における弁護士の役割と、遺産分割を弁護士に依頼するメリットについて、深く掘り下げました。
弁護士に依頼する最大のメリットは、専門的な知識と経験に基づいた適切なアドバイスを受けられることです。これにより、法的な観点から遺産分割を進めることができ、感情的な対立を避けることが可能になります。
また、法的に適正な方法で遺産を分け、将来的なトラブルを予防しつつ、発生したトラブルの円滑な解決を図れる点にあります。弁護士は、協議、調停、裁判などの法的手続きにおいて、専門的な知識と経験を活かして依頼者を有利に導きます。弁護士が代理人として交渉や手続きを代行するので、依頼者はストレスや心理的負担を大幅に軽減でき、安心して手続きに臨むことが可能です。
これにより、何かと揉めがちな遺産分割の手続きを円滑に進めていくことができるでしょう。
なお、遺産分割を依頼する弁護士を選ぶ際には、その料金体系や相続問題に関する実績、自身との相性などを十分に検討するようにしてください。自身との相性を確認するには、実際にその弁護士と話してみることが重要です。多くの法律事務所では、初回無料の法律相談などを実施しておりますので、積極的に活用していきましょう。実際に相談をして、複数の弁護士を比べてみることも弁護士選びでは大切です。
当法律事務所でも、法律相談を初回無料とさせていただいております。初回相談の予約は、ホームページのWeb予約フォームや、お電話にてお受けしておりますので、お気軽にお問合せいただければと思います。
この記事を書いた人
略歴:慶應義塾大学法科大学院修了。司法修習終了。大手法律事務所執行役員弁護士歴任。3,000件を超える家庭の法律問題を解決した実績から、家庭の法律問題に特化した法律事務所である弁護士法人あおい法律事務所を開設。静岡県弁護士会所属。
家庭の法律問題は、なかなか人には相談できずに、気付くと一人で抱え込んでしまうものです。当事務所は、家庭の法律問題に特化した事務所であり、高い専門的知見を活かしながら、皆様のお悩みに寄り添い、お悩みの解決をお手伝いできます。ぜひ、お一人でお悩みになる前に、当事務所へご相談ください。必ずお力になります。