相続手続きの代行は誰に依頼する?強いのは士業?銀行?費用相場もご紹介

相続手続き

2024.05.09

監修者:弁護士法人あおい法律事務所

代表弁護士 雫田雄太

略歴:慶應義塾大学法科大学院修了。司法修習終了。大手法律事務所執行役員弁護士歴任。1,000件を超える家庭の法律問題を解決した実績から、家庭の法律問題に特化した法律事務所である弁護士法人あおい法律事務所を開設。静岡県弁護士会所属。

弁護士法人あおい事務所の相続専門サイトをご覧いただき、ありがとうございます。当サイトでは、相続に関する法的な知識を分かりやすくお届けしております。皆様のお悩みの解消に少しでもお役立ちできましたら幸甚です。

相続手続きは、法律や税務の知識が必要となり、複雑で時間もかかるため、専門家に代行を依頼することをおすすめいたします。

相続手続き代行を依頼できる専門家には、弁護士、税理士、司法書士、行政書士などがあり、それぞれ得意とする業務範囲が異なります。たとえば、相続に関するトラブルが発生した場合は弁護士が、相続税の申告が必要な場合は税理士がおすすめです。

この記事では、各専門家の相続手続き代行業務の対応範囲、費用の相場について詳しく解説します。自分のニーズに合った専門家を選択して、計画的に相続手続きを進めてください。

目次

相続手続きの代行サービスとは

相続手続きは自分でやるのは難しい

相続手続きには想像以上に多くの作業があり、その中には専門的な知識が必要なものも多いです。自分で全ての手続きをしようとすると労力と時間がかかり非常に負担が大きいものです。また間違えると大きなデメリットを被る手続きもあります。

下に必要な相続手続きをまとめましたので参考にしてください。また、詳しい手続き内容については下記記事を参照してください。
相続手続きの流れは?手続き一覧を紹介!手順や期限、必要書類を解説

期限

相続手続き内容

死亡を知ったときから7日以内

死亡診断書の受け取りと死亡届の提出

火葬許可証・埋葬許可証の取得

死亡日から10日以内

厚生年金の受給停止手続き

死亡日から14日以内

健康保険・介護保険の資格喪失の手続き

公共料金などの名義変更、解約手続き

国民年金の受給停止手続き

世帯主の変更手続き(被相続人が世帯主かつ残された世帯員が2名以上の場合)

1~3ヶ月以内を目安に出来るだけ速やかに

遺言書の有無の確認

遺言書の検認手続き(自筆証書遺言・秘密証書遺言の場合)

相続人の調査

相続財産の調査

遺産分割協議の着手

相続開始を知ったときから3カ月以内

相続放棄の申述

限定承認の申述

死亡日の翌日から4カ月以内

所得税の準確定申告

死亡日の翌日から10カ月以内

相続税の申告・納税

10か月以内を目安に出来るだけ速やかに

遺産分割協議書の作成

相続の開始および遺留分を侵害する贈与または遺贈があったことを知ったときから1年以内(または相続開始から10年以内)

遺留分侵害額請求

不動産の所有権を相続したことを知った日から3年以内

不動産の名義変更(相続登記)

死亡日の翌日から5年以内

遺族年金の受給申請

最後の年金支払日の翌月初日から5年以内

未支給年金の請求

専門家に代行を依頼すれば負担は大幅に軽減

相続手続きの代行サービスとは、相続に関する様々な手続きを専門家が代わりに行ってくれるサービスです。

相続手続き代行サービスを利用することで、相続財産の調査や法定相続人の確定、必要書類の収集、遺産分割協議書の作成など、複雑な手続きを専門家が代行してくれるため、負担を大幅に軽減することができます。

また、相続手続きには期限があるものも多く、期限を過ぎると大きなデメリットを被る場合もあります。専門家は期限内に正確に手続きをすることができるため、安心して相続手続きを進めることができるでしょう。

相続手続きの代行は誰に依頼できる?

依頼できるのは資格をもつ専門家のみ

相続手続きの代行は、弁護士、司法書士、税理士、行政書士などの資格を持つ専門家に依頼することができます。ただし、これらの専門家にはそれぞれ得意とする業務範囲があり、求めるサービスに応じて適切な専門家を選ぶ必要があります。

 

依頼できるのは資格をもつ専門家のみ

 

銀行や信託銀行にも代行を依頼できる│ただし費用が高くなる

銀行や信託銀行も、相続手続きの代行サービスを行っていおり、通常は上記すべての手続きを代行してもらうことができます。

ただし、各士業と仲介してくれるのであって、銀行自体が代行してくれるわけではありません。

銀行が提携している弁護士、税理士、司法書士、行政書士などの専門家が実際の手続きを行います。

銀行の窓口で相続手続きの代行を依頼できることは、信頼感もあり、利便性が高いというメリットがあります。また、窓口がひとつなので、ワンストップで全てお任せできるメリットもあります。

ただし、銀行や信託銀行の代行サービスを利用する場合、専門家の費用に加えて銀行の手数料が上乗せされるため、全体の費用が高くなる傾向にあります。

そのため、費用を抑えたい場合は、各相続手続きの専門家に直接依頼することをおすすめいたします。

相続手続きの代行に強いのはどの専門家?各士業の特徴を解説

相続手続きの代行に強いのはどの専門家でしょうか?

上で解説したように、代行してもらいたい手続きや、相続の内容にもよるため一概にはいえません。以下でそれぞれの士業の特徴などを解説しますので、代行を依頼したい相続手続きの内容に応じて、依頼する専門家を選択してください。

弁護士│相続手続き全般に対応可能!紛争解決は弁護士のみ!

弁護士は、ほとんどすべての相続手続きを代行することができます。

相続手続き

弁護士

法定相続人の調査

相続財産の調査

相続放棄の申立て手続き

遺言検認の申立て手続き

遺産分割協議書の作成

相続税の申告

不動産の名義変更

預貯金の解約・名義変更

自動車の名義変更

×

相続人間の紛争解決

弁護士は、代理権を持っています。代理権を持つ専門家は弁護士のみです。

この代理権により、弁護士は書類の収集や作成だけでなく、代理人として他の相続人との交渉や家庭裁判所への申請、申立て手続きも代理で行うことができます。

相続トラブルの解決ができるのは弁護士のみなので、遺産分割協議などで問題が生じた場合は、弁護士への依頼が不可欠です。

遺産分割協議で相続人同士の意見が対立すると、相続手続きを進めることができません。弁護士は専門的な知識と経験を活かして、相続トラブルの問題解決に向けて相手方との交渉や解決案の提示を行うことができます。

また交渉で解決しない場合は、調停、審判、訴訟の手続き代行も可能です。手続きのみでなく、裁判所への出頭、主張立証なども代理でしてもらうことができます。

相続手続きを期限内に計画的に進めるためにも、相続トラブルが生じた場合は、早めに弁護士に相談してください。

弁護士に相続手続き代行を依頼するのがおすすめの人

以下のような方は、弁護士に相続手続き代行を依頼することをおすすめします。

  1. 相続人同士でトラブルが予想される場合
    ・相続人同士で遺産分割協議がまとまらない
    ・相続人の中に、遺産を独り占めしようとする人がいる
    ・相続人同士が遠方に住んでいて、話し合いが難しい
  2. 相続手続きが複雑な場合
    ・相続財産に不動産や事業資産が含まれている
    ・遺言書の内容が複雑
  3. 相続放棄や限定承認を検討している場合
  4.  遺留分侵害額請求をする場合

税理士│税務の専門家!相続税申告の代行は税理士に

税理士は税務の専門家です。相続税の申告は複雑なため、税理士に依頼することが一般的です。

さらに、相続税申告が必要な場合の遺産分割協議書の作成にも対応することができます。

遺産に不動産や事業資産がある場合、その評価額の計算には専門的知識が必要となります。評価額によって相続税の課税額も大きく変わってきます。

また、相続税には様々な特例や特別控除の制度があり、中には高額な控除が出来るケースもあります。適用できる控除があることに気づかずに申請した場合も課税額は大きく変わってしまいます。

税理士は、相続税の計算や相続税申告書の作成を的確に行い、適切な節税対策の提案も行うことができるため、相続税に関する手続きのみ依頼したい場合は税理士に依頼するのがよいでしょう。

税理士に相続手続き代行を依頼するのがおすすめの人

以下のような方は、税理士に相続手続き代行を依頼することをおすすめします。

  1. 相続税の計算や申告を代行してほしい場合
    ・自分で相続税の申告を行う自信がない
    ・相続税の計算が複雑で専門的な知識が必要な場合
  2. 相続財産の評価額が分かりにくい場合
    ・相続財産に不動産や株式など、評価が難しい資産が含まれている
  3. 特別控除や特例を活用して節税したい場合
    ・相続税の節税対策を考えている
    ・相続税の特例や控除を最大限利用したい

司法書士│不動産の名義変更手続きは司法書士に

司法書士が専門とする代行業務は不動産の名義変更手続き(「相続登記」)です。

遺産に不動産が含まれる場合は、登記手続きが必要となるため、登記を専門とする司法書士に相談することをおすすめします。

なお、司法書士は、幅広く相続手続きに対応することができ、相続放棄に関する書類作成なども行えます。

しかし、司法書士には代理権がないため、遺産分割協議や調停、審判における代理交渉は依頼できません。

さらに、不動産が含まれない遺産の場合の遺産分割協議書作成など、一部対応できない業務もあります。相続放棄に関しても、書類作成の代行は可能ですが、手続きそのものの代行はできません。

司法書士に相続手続き代行を依頼するのがおすすめの人

司法書士に相続手続き代行を依頼するのがおすすめの人は以下のような方です。

  1.  遺産に不動産が含まれている場合
    ・不動産の名義変更や登記手続きが必要な方
  2. 相続放棄の手続きの書類作成のみ依頼したい場合(費用を抑えたい場合)

行政書士│書類作成の専門家

行政書士は、法律関連の書類作成に特化した専門家です。

書類作成の代行やアドバイスだけが必要な場合は、行政書士へ依頼しましょう。他の士業と比較して費用が安いため、コストを抑えたい場合にもおすすめです。

ただし、行政書士は弁護士のようにトラブル解決の業務を行うことができません。そのため、相続に関する争いが発生する可能性がある場合は、弁護士に依頼してください。

行政書士に相続手続き代行を依頼するのがおすすめの人

行政書士に相続手続き代行を依頼するのがおすすめの人は以下のような方です。

  1.  遺産分割でトラブルがない場合
    ・相続人同士で遺産分割について合意ができている方
  2.  相続税の申告義務がない場合
    ・相続財産が相続税の基礎控除額を下回るなど、相続税の申告が不要な方
  3.  不動産の取得がない場合
    ・相続財産に不動産が含まれず、不動産の名義変更や登記手続きが不要な方
  4.  書類の取得・書類の作成のみを依頼したい場合
    ・相続に関する書類の取得や作成のみのサポートが必要な方
  5. コストを抑えたい場合
    ・他の士業と比較して費用を安く抑えたい方

相続手続き代行の費用相場は?各士業ごとに紹介

弁護士に依頼した場合の費用相場│20万円~数百万円

弁護士に相続手続きの代行を依頼した場合の費用相場は、案件の内容や法律事務所によって大きく異なります。

参考となる費用の目安

弁護士に依頼する際の費用には、着手金と報酬金があります。着手金とは、弁護士に案件の対応を依頼したときに初めに支払う費用のことです。一方、報酬金は、案件が解決したときに支払う費用を指します。

下記は遺産分割協議を弁護士に依頼した場合の費用相場です。

着手金

20~60万円

報酬金

経済的利益の4~16%

実費

数千円~数万円程度

(交通費、書類取得費用など)

報酬金の算定には「経済的利益」が用いられます。これは、依頼者が獲得した遺産の金額に基づいて計算されます。例えば、獲得した遺産が1000万円で、報酬金の割合が10%の場合、弁護士への報酬金は100万円となります。

その他、依頼する手続きの内容や遺産総額、遺産の複雑さによって変わってきます。

  • 遺産分割協議書の作成:10万円程度
  • 相続放棄:10~30万円程度
  • 遺言書作成:20万円~

法律事務所は初回無料相談を行っている事務所が多くあります。直接相談のうえ、見積もりを依頼するようにしましょう。

相続の弁護士費用の相場については、下記記事に詳しく解説していますのでご覧ください。
相続の弁護士費用の相場は?誰が払う?払えない場合の対処法も解説

弁護士法人あおい法律事務所では、遺産相続のトラブル解決、遺産相続手続きの代行サービスに注力しております。以下に費用を掲載いたします。

当事務所は他に、「相続手続きおまかせパック」をご用意しております。相続手続きおまかせパックとは、弁護士が相続財産の管理人としてご依頼者様の窓口となり、相続に関する手続きを一括して代行するサービスです。これについては、後ほど詳しく説明させていただきます。

個々の悩みに合わせて、最大限サポートいたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

遺産分割

着手金:33万円

報酬金:33万円+経済的利益の11%

※調停移行時に、着手金と報酬金にそれぞれ11万円を加算いたします。

遺留分

着手金:22万円

報酬金:22万円+経済的利益の11%

※調停移行時に、着手金と報酬金にそれぞれ11万円を加算いたします。

相続放棄

22万円~

生前対策

遺言作成費用:22万円~

成年後見申立:22万円~

事業承継:個別にお見積り

その他の生前対策:個別にお見積り

相続手続き

22万円~

税理士に依頼した場合の費用相場│遺産総額の0.5~1.0%

税理士に相続税申告の代行を依頼した場合の費用相場は、遺産総額の約0.5%から1.0%とされています。

ただし、この相場はあくまで目安であり、相続財産の種類や量、相続人の人数、依頼する手続きの範囲などによって、実際の費用は変動する可能性があります。

また、税理士事務所によっては、遺産分割協議書や財産目録といった書類作成に対して、別途手数料を請求する場合もあります。そのため、依頼する際には、事前にどのようなサービスが含まれているのか、追加費用は発生するのかを確認することが大切です。

司法書士に依頼した場合の費用相場│数万円~数十万円

司法書士に相続手続きの代行を依頼する場合、費用相場は数万円から数十万円となります。特に不動産登記の手続きを代行してもらう場合が多く、相続登記のみの依頼であれば、費用は10万円程度で済むことが一般的です。ただし、固定資産税額、筆数などで変動する可能性があります。

一方、相続手続き全般を代行してくれる司法書士事務所もあります。

この場合、幅広い手続きを代行してもらうため、費用は20万円~50万円程度に上ることがあります。依頼する手続きの範囲によって費用が大きく変わるため、事前に必要なサービスと費用について確認してください。

行政書士に依頼した場合の費用相場│数万円~と比較的安い

行政書士に依頼する場合の費用は、他の士業と比較して比較的低めです。

例えば、遺産分割協議書の作成を依頼した場合、費用はおおむね3~5万円程度となることが一般的です。また、自動車の名義変更を依頼する場合は、1件あたり2~5万円程度で対応してもらえます。

行政書士は基本的に書類作成の代行のみを行います。遺産分割協議自体は自分たちで行えるが、遺産分割協議書の作成を任せたい場合や、車の名義変更のような特定の手続きのみを依頼したい場合には、他の士業と比べて費用が安いので行政書士に依頼すると良いでしょう。

銀行や信託銀行に依頼した場合の費用相場│100万円~と比較的高い

銀行に相続手続きの代行を依頼する場合、費用相場は100万円からとなることが多いです。

銀行が直接遺産分割協議書の作成や、相続税の計算や相続登記を行うわけではありません。これらの実務は、銀行が提携している弁護士、司法書士や税理士が担当します。

他の依頼先と比較すると費用が高めに設定されているのは、銀行が弁護士や司法書士を紹介する際に、その仲介手数料が費用に上乗せされているためです。そのため、銀行を通じて相続手続きの代行を依頼する際には、全体的な費用が高くなることを考慮する必要があります。

相続まるごと代行サービスがおすすめ

相続まるごと代行サービスとは、相続手続きに必要な全ての業務を専門家が代わりに行うサービスです。

近年、「相続まるごと代行サービス」を提供する専門家が増えています。このサービスでは、相続人の調査から始まり、遺産の調査、遺産分割協議書の作成、名義変更などの手続きを一括してひとつの窓口に依頼することができます。

相続まるごと代行サービスを利用するメリットとして、個別に複数の専門家に依頼する必要がないため、専門家を探す手間や各専門家と個別に契約する手間が省ける点が挙げられます。

相続手続きをスムーズに進めたい場合には、相続まるごと代行サービスを利用することをおすすめいたします。

弁護士法人あおい法律事務所の「相続手続きおまかせパック」│全ての手続きを一括代行

当事務所では、「相続手続きおまかせパック」のサービスを提供させていただいております。

「相続手続きおまかせパック」とは、弁護士が相続財産の管理人としてご依頼者様の窓口となり、相続に関する手続きを一括して代行するサービスです。費用は22万円~です。

法律事務所へご依頼いただければ、ご依頼者様と私たちの間でのみ直接やり取りを行い、手数料のお支払いも安くなるため、費用は断然お安くなり、手続きもスピーディーに進みます。

パックに含まれる相続手続き

遺産相続で基本的に必要となる以下の相続手続きはすべて弁護士が代行します。

  • 相続登記
  • 遺産分割協議書作成
  • 相続関係説明図作成
  • 戸籍収集
  • 相続人調査
  • 不動産調査
  • 評価証明書取得
  • 登記事項証明書取得
  • 遺産調査

そのほか追加オプションとして、以下の相続手続きもご依頼いただくことが可能です。

  • 紛争解決
  • 相続税の申告
  • 銀行預金、郵便貯金の解約
  • 生命保険の請求
  • 株式の名義変更
  • その他各種届出

ご依頼後は、弁護士があなたの代わりに遺産相続に必要な手続きを代行

弁護士が勝手にすべてを進めるのではなく、ご依頼者様のご意向に沿った形で手続きをするため小まめな状況報告や面談をさせていただきますのでご安心ください。

当事務所は初回無料相談を実施しております。まずはお気軽にご相談ください。どのように進めていくと良いかを道すじ立ててお話させていただきます。

相続手続きの代行に強い依頼先の選び方

①相続手続きの豊富な実績がある

相続手続きの代行を依頼するときは、豊富な相続手続きの実績を持つ代行先を選びましょう。

たとえば、弁護士に相続手続き全般の代行を依頼する場合、離婚を専門とする弁護士に依頼しても、相続手続きの知識が少なく十分な対応ができません。

相続手続きに豊富な実績がある代行先を選ぶためには、ホームページや口コミを参考にして、実績が豊富な代行先を探しましょう。

他の士業についても同様に、それぞれ得意としている分野があるので、ホームページなどで確認のうえ、相談するようにしましょう。

②費用が明確・妥当であること

相続手続きの代行を依頼するときは、費用を明確に提示してくれて、金額が妥当な代行先を選びましょう。

事務所のホームページには、通常、報酬の目安が記載されています。多くの場合、パッケージプランでの料金設定が見られますが、追加で費用が発生する手続きもあります。

多くの事務所が初回無料相談を行っていますので、複数の事務所から見積もりを取り、相続手続き代行の費用を比較検討することが大切です。

また、費用の詳細について説明を避ける事務所は、後にトラブルとなる可能性があるため、選ばないようにしましょう。

③ワンストップで依頼ができる

相続手続きの代行を依頼する際は、できるだけひとつの窓口で全ての手続きを行える事務所を選ぶことがおすすめです。

通常、遺産分割協議は弁護士、相続税申告は税理士、相続登記は司法書士に依頼することが多いですが、これらを別々の専門家に依頼すると、手間や時間がかかってしまいます。

一方で、ワンストップで全ての相続手続きを代行してもらえる事務所を選べば、相続手続きをスムーズに進めることができます。

弁護士法人あおい法律事務所は相続手続きの一括代行サービスを提供しております。こちらを利用すれば、相続手続きにかかる時間や手間を大幅に削減することが可能です。ぜひ一度お気軽にご相談ください。

④相談時の対応が良く信頼性がある

相続手続きの代行を依頼する際には、最初の問い合わせや面談での印象が良いところを選びましょう。応対が不親切だったり、説明が不十分な事務所は避けましょう。

また、コミュニケーションが円滑で、信頼できると感じる先生を選びましょう。相続における状況は依頼者ごとに異なるため、あなたの状況を理解し、親身にアドバイスをしてくれる専門家を見つけることが大切です。そうした専門家と協力すれば、手続きはスムーズに進むでしょう。

相続手続きの代行を依頼するメリット

①ミスなく適切に手続きを進められる

専門家に相続手続きの代行を依頼することで、遺産相続に関する手続きをミスなく行うことができます。

例えば、相続財産の調査では、被相続人の財産を見落とすリスクや評価額の計算を間違えるリスクがありますが、経験豊富な専門家ならば全ての財産を正確に洗い出し、評価額を適切に算出してくれます。

また、相続税申告においても、税理士に依頼すると適切な評価額や納税額の計算が可能となります。様々な控除や特例を適用して納税額を軽減できる一方で、評価方法を誤るとペナルティが課されるリスクもあります。税理士に依頼することで、こうしたリスクを回避し、安心して相続手続きを進めることができます。

②相続手続きの負担を軽減できる

相続手続きは複雑で時間がかかるため、自分で行うと多大な労力が必要です。専門家に代行してもらうことで、その時間と労力を節約し、家事や仕事に専念することができます。

相続手続きでは、さまざまな機関から様々な書類を収集する必要があります。さらに、提出先ごとに異なる書類を正確に記入しなければなりません。

万が一、書類に不備があれば、ペナルティが科される手続きもあります。専門家に代行を依頼すれば、これらの煩雑な手続きから解放され、時間や労力を節約することができ、ストレスを軽減することがきます。

相続手続きの代行に関するQ&A

Q: 銀行に相続手続きの代行を依頼するメリットとデメリットは何ですか?

A: 銀行に相続手続きの代行を依頼するメリットは、以下の通りです。

  • 銀行は弁護士や司法書士などと連携しており、ワンストップで相続手続きを代行してくれます。
  • 普段から馴染みがあるため、信頼性や安心感があります。

デメリットは、以下の通りです。

  • 銀行が弁護士や税理士を仲介するため、費用が高くなりがちです。費用を抑えたい人や一部の手続きのみを代行してもらいたい人には不向きです。

Q: 相続手続きで弁護士に依頼するメリットとデメリットは何ですか?

A: 弁護士に相続手続きを依頼するメリットは、以下の通りです。

  • 弁護士は法律の専門家であり、ほとんどすべての相続手続きを行うことができます。
  • 弁護士のみが紛争解決することができます。弁護士は遺産分割協議の代理人となることができるため、相続人間で紛争がある場合も、直接会うことなく代理で交渉や手続きをしてもらえます。

デメリットは、以下の通りです。

  • 弁護士によっては不動産登記を扱っていない場合があるため、事前に依頼内容の範囲をよく検討する必要があります。
  • 依頼内容によっては、費用は比較的高くなる傾向があります。

Q: 相続手続きで税理士に依頼するメリットとデメリットは何ですか?

A: 税理士に相続手続きを依頼するメリットは、以下の通りです。

  • 税理士は税金の専門家であり、相続税の計算や申告を代行してくれます。
  • 相続財産の評価額が分かりにくい場合や相続税の計算が複雑な場合にも対応してくれます。
  • 特別控除や特例を有効活用して節税することが可能です。

デメリットは、以下の通りです。

  • 税理士は相続税の申告に特化しているため、相続放棄や相続人間の紛争解決、不動産の名義変更など、他の相続手続きには対応していません。これらの手続きが
  • 必要な場合は、弁護士や司法書士、行政書士に依頼する必要があります。

Q: 相続手続きで司法書士に依頼するメリットとデメリットは何ですか?

A: 司法書士に相続手続きを依頼するメリットは、以下の通りです。

  • 司法書士は登記を行う専門家であり、相続した不動産の登記手続きを得意としています。
  • 幅広い相続手続きに対応しています。
  • 他士業と連携して相続手続き全般を代行している司法書士事務所もあります。

デメリットは、以下の通りです。

  • 相続人間で争いがある場合や相続税の申告手続きが必要な場合は、司法書士の範囲外となるため、弁護士や税理士に依頼する必要があります。
  • 相続手続きを取り扱っていない事務所もあるので、事前に確認が必要です。

まとめ

遺産相続の際には、多岐にわたる手続きが必要となり大量の作業が必要となります。これらを自分だけで行うのは難しいでしょう。

弁護士法人あおい法律事務所は「相続手続きおまかせパック」を提供しております。面倒な相続手続きを一括して任せることができ、スムーズかつ効率的に相続手続きを完了させることができます。

相続手続きの内容に応じて、司法書士、税理士など、各分野の専門家に依頼した場合、契約や進捗状況の管理などに結局負担がかかってしまいます。

弁護士法人あおい法律事務所は、相続トラブルの解決や税務上の問題にも迅速に対応いたします。相続手続きの代行サービスを利用することで、時間や労力を節約しながら、安心して相続手続きを進めることをおすすめいたします。

この記事を書いた人

弁護士法人あおい法律事務所
代表弁護士

雫田 雄太

略歴:慶應義塾大学法科大学院修了。司法修習終了。大手法律事務所執行役員弁護士歴任。1,000件を超える家庭の法律問題を解決した実績から、家庭の法律問題に特化した法律事務所である弁護士法人あおい法律事務所を開設。静岡県弁護士会所属。

家庭の法律問題は、なかなか人には相談できずに、気付くと一人で抱え込んでしまうものです。当事務所は、家庭の法律問題に特化した事務所であり、高い専門的知見を活かしながら、皆様のお悩みに寄り添い、お悩みの解決をお手伝いできます。ぜひ、お一人でお悩みになる前に、当事務所へご相談ください。必ずお力になります。